次に、国民年金保険料の「納付書」での前納ですが、これに関してはちょっと扱いが異なるので覚えていて欲しい事があります。まあ6ヶ月前納やら1年前納、2年前納についてはいろんなところで案内されますが、納付書での前納はそれらの前納に限った話ではありません。
もし今月8月末までの半年前納申し込みに間に合わなくても、例えば11月中に前納する場合、11月から来年3月(つまり年度末)までというふうに5ヶ月分を前納用の納付書で前納する事ができます。また、今は2年前納も導入されてるから11月から翌々年の3月まで17ヶ月前納ってやり方もできます。
つまり「任意の月から年度末」まで前納し、一定の割引を受ける事ができます。ただし、年度末までに60歳を迎える人は、任意の月から60歳前月分となる。なんで60歳までかって…60歳前月までが国民年金の強制加入だからですね^^;
口座振替やクレジットカードの半年前納の申し込みは8月末までですが、間に合わなかった方は納付書でそういった前納をするのも手ではあります。前納の申し込みは市役所でできますが、納付書前納は市役所だと前納用の納付書発行までに数日かかる(市役所から年金事務所に発行依頼して送付の形になるから)ので、もし月末ギリギリになった場合は年金事務所での発行を依頼しましょう。
年金事務所なら即日発行できます。なお、前納専用の納付書を発行してもらった場合、納付期限までに納付しないとその前納用の納付書は無効になるので注意。納付書やクレジットカードでの国民年金保険料前納に1ヶ月前納はありません。
※ 追記
前納していても途中厚生年金に加入したり国民年金第3号被保険者となった場合はその月以降の保険料は還付となります。還付は自動ではなく、還付請求書が送られてくるので、それで口座を指定して還付を受けます。還付請求して、還付されるまで約2ヶ月はかかります。
また、納めた国民年金保険料は税金を安くできる社会保険料控除として全額所得控除に使えます。
例えば口座振替の2年前納だとまた、381,960円の社会保険料控除が使える事になりますが(仮に所得税が20%なら381,960円×20%=76,392円の節税になる)、これを年末調整や確定申告でいっぺんに使うのではなく、年ごとに分けて社会保険料控除を使う事もできます。
11月上旬には国民年金保険料を納めた事を証明する国民年金保険料控除証明書が送られてきますが、4月分~12月分まで、翌年1月から翌年12月分まで、翌々年1月から翌々年3月分までと分けて年ごとに控除を使う事も可能。
ちなみに、老齢の年金は課税対象ですが「年金に課税するとは許さん!」と言われる事もありますが、このように年金保険料(サラリーマンが納めてる厚生年金保険料も控除に使われてるし)で税金を下げてきたという恩恵を受けてるからですね^^;一定以上の年金貰ってる人は課税しましょうって事ですね。
それでは今日はこの辺で~。
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