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点数じゃない。受験生の親がテスト結果で本当に気にすべきこと

受験生にとってはいよいよ追い込みの時期。テストも週末ごとにあって親子で結果に一喜一憂しているケースも多くありそうです。ただし、点数が下がったからといって気にしなくていい場合と気にすべき場合があると解説するのは、ストロング宮迫さんと無料メルマガ『成績がイイ子の親だけが知っている!新「勉強の常識」』を運営するタイガー山中さんです。山中さんは、同じメンバーが受けているのに偏差値が下がったときが要注意と指摘。特に取れるはずの点数を取れていない場合には、テストを受ける際のテクニック不足が考えられると教えてくれます。

偏差値が下がったら、この2つを疑うべし!

こんにちは、タイガー山中です。受験生にとって10月、11月の週末はテストづくめの日々が続いています。12月の半ばには落ち着くと思うので、今のうちにテスト慣れして欲しいものです。

慣れるといえば、点数もそうです。先日も受験生のお母さんから「過去最低点を取ってしまった…」と相談がありました。

入試が近づくと行なわれる志望校別判定テストなどは難易度も上がり、これまで見たことない点数を取ったりします。今まで85点ぐらい取れていたけど、今回は65点しか取れない…これ、「受験あるある」ではないでしょうか。

中学受験だろうと高校受験だろうと同じことですし、受験生に限った話でもありません。毎月1回ある公開テストと年2回の合格判定テストでは、難易度も違い点数も低くなります。テストを受ける本人からすると、「大体はできた」から「半分ちょっと」になるわけですから気分は盛り下がります。でも、受験の合格ラインは7割程度が多いので、こんなものでいいわけです。入試のレベルに近づいてくれば自然と起きる現象です。

なので、レベルの違うテストを点数だけで比較してはいけない。ということです。一方で、今回のテストは難しく、偏差値も下がったとなると要注意です。

今まさに、この状態だよ~と悲鳴が聞こえてきそうです。ちなみにですが、「親技あるある」ではありません(キッパリ)。

もうお気づきの方もいると思いますが、テストが難しくなったからって偏差値が下がるのは、おかしなことだからです。難しいなら、ライバルもできないはずだから、難しいテストであれば、平均点は当然下がります。でも、偏差値は平均の人が「偏差値50」となるわけなので、いつもと同じ母体が受けたテストであれば、偏差値は変わらないはずなのです。

一方、難関校のオープンテストなどであれば、上位層のみが受けるのでいつもより偏差値が下がることは当然の結果となります。要は、誰が受けるテストか?これが問題になり、いつもと同じメンバーによるテストであれば、いくら難しくなったからといって、偏差値が下がるのは不自然であるということです。

偏差値が下がるのは、どうしてか?理由は、2つあると思います。

  1. そのレベルの問題に対応できていない
  2. テストの受け方が下手だから

(1)については親技では「入試(レベル)の壁」と呼んだりします。これは、塾のカリキュラムでも考慮されているはずなので、塾の授業について行き、力をつけるのが一番効率がいいです。

問題は(2)について。これは塾では教えてくれません。授業で志望校の過去問を解いたりすることはありますが、問題の解き方は教えてくれても、テストの受け方を教えてはくれません。そもそも、同じ実力を持っていながら、点数が違ってくることが理解されていません。ちなみに「親技あるある」ですからね。信じられないなら、側で見てみるといいです。

★できる問題を落としていないか?

もし、いつもより難しいレベルのテストで、普段では考えられないミスで10点以上落とすようなことがあったら、テストの受け方に問題ありと疑った方がいいです。難しい問題がテストに紛れていると、できる問題を落とす子がいます。これは実力に問題があるわけでなく、テクニック不足によるものです。

このテクニックは、自然にマスターしている連中がいることも事実です。受験するもっと前から自分で身に着けている連中がいます。彼らにとっては自然なことなので、テクニックだということも気づいていません。残念ながら塾の先生だって知らないでしょうから。

「テストはこうやって受けること!」なんて、こと細かく教えてもらったことありますか?なければ、知らない証拠です。テクニックがある子は、

などをテスト中、冷静に判断してやりくりしています。テスト中、深呼吸をしながら問題を見渡している連中がいます。彼らは、自分の精神状態をもコントロールしていますから。

問題は、できない子です。難しい問題がでれば、「ヤベー!」って動揺してしまう。側で見ていると「ちゃんと息してるか?」と心配になるぐらい焦って目の前の問題だけを見ています。素直ないい子なんですよ、純なね。

その子たちが冷静に自分の戦いをするためには、訓練が必要です。親カツ講座で紹介している「入試実践テクニック」を例にいえば、時間配分だって、目視だけでなく、記入させておく。問題を見渡して、「これどうする?」と普段から声に出して自分に問いかけることを習慣づけておく。余白の使い方も決めて、見直しが最短でできるようにしておく。

親技の入試テクニックは、まだまだあります。セコイやつもね(笑)。受験までにマスターできればOKだし、受験が終わっても使えるテクニックなのでやって無駄にはなりません。上の子にマスターさせて、下の子にも伝授すれば何度でもおいしいわけですから!

親カツ講座「入試実践テクニック」
※中学受験は今月末で販売終了です。

別に、親技じゃなくてもいい、テストを家でやってみて側で見る。そして、こうしたらどう?、ああしたらどう?と親子で話し合って作戦立てて臨むだけでも結果は違ってくるでしょう。

すぐにできないなら、家で練習してできるようにする。家でのやり方をそのまま、試験会場でもできるようにしておく。問題をどう解いたかではなく、最後は自分の戦い方ができたかどうかだから!

※受験生ではない方は、今からテストを受けるテクニックを身につけるなら、こちらです↓
公開テスト対策講座

image by: Shutterstock.com

ストロング宮迫&タイガー山中この著者の記事一覧

ストロング宮迫:本名・宮迫昭輔。1967年生まれ。これまで中学受験、高校受験、大学受験の指導を1000人以上の子供たちに行い、集団授業、個別指導、家庭教師の授業形態を経験する。その過程において、親が勉強を教えることなく、子供の頑張りはそのままで成績を上げる「親技」を構想。2003年、タイガー山中と成績向上委員会を立ち上げる。インターネット上で塾任せ、子供任せにしない勉強スタイルを提案している

 

タイガー山中:本名・山中良仁。1967年生まれ。これまで中学受験、高校受験、大学受験の指導を1000人以上の子供たちに行い、集団授業、個別指導、家庭教師の授業形態を経験する。その過程において、親が勉強を教えることなく、子供の頑張りはそのままで成績を上げる「親技」を構想。2003年、ストロング宮迫と成績向上委員会を立ち上げる。インターネット上で塾任せ、子供任せにしない勉強スタイルを提案している

 

 

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【著者】 ストロング宮迫&タイガー山中 【発行周期】 週刊

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