良い経営者と悪い経営者
「よき経営者の姿」には、こう書いてあります。よき経営者に共通する特徴は、
- 難事にあたって、踏ん張るエネルギーの高い人
- 重要なことへの決断力が高く、ぶれない人
- 情と理、両方の達人で、そのバランスを考える人
うーん、そうですか。さすがに「良い経営者」ですね。しかし、どれも難しい要素にも思えます。難事にあたって逃げたいと思う経営者もいるでしょう。決断をちゅうちょすることもあるでしょう。情に厚く、なおかつ理論的であるというのは要求度が高いです。とはいえ、これが「経営者の器」なのでしょう。この3つの資質の「大きい小さい」が経営者の器を決めるということなのかもしれません。
では、反対に「悪い経営者」の要素はどうでしょう。伊丹教授は「経営者に向かない人」の特性を5つあげています。それは、
- 私心が強い
- 人の心のヒダが分からない
- 情緒的にものを考える
- 責任を回避する
- 細かいことに出しゃばる
だそうです。なかなか耳の痛い指摘ですね。私にも当てはまるところがあります。私心が強くて法外な報酬を要求する経営者は、利害で人を操ろうとすることでしょう。人の心が分からない経営者に、人はついていきません。感情や思い込みで判断をすれば、失敗が起こりやすいです。経営者は、責任を取るのが仕事だと言えます。オレがオレがと細かいことに口出しすれば、全体が見えません。あなたも、少しは心当たりがあるかもしれませんね。すると、「悪い経営者」ということになってしまいます。しかし大丈夫です。伊丹教授は、多少の悪い特性があってもいいと慰めてくれます。それが大量ではいけないということです。
いかがでしょうか。「良い経営者」と「悪い経営者」に思いをはせながら経営者としての器を大きくするよう、前に進んでいきましょう。
■今日のツボ■
- リーダーは他のメンバーに納得して動いてもらう必要がある
- 経営者には、リーダー、代表者、設計者の役割がある
- 良い経営者には3つの特徴、悪い経営者には5つの特性がある
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