「説明しない」は時代遅れ。政治家こそ学ぶべきリモート社会の大原則

 

ハイブリット型の例を挙げたが、全員がウェブ参加の場合では1人しか発言できない、という特性があるから、その発言者の意見を時には意味付けの部分のみを介助しながら、誰もが話から取り残されないようにするのがユニバーサルなコミュニケーションの在り方であろう。

そう考えると、ウェブ時代の誠実な文化をどのように発展させるかも重要な視点となる。現在、政治周辺で語られている「理由を説明しない」「記者会見をしない」のは、そのような誠実の文化からすると、正反対の行動になってしまう。

すべては言葉から始まる。真実に誠実に説明すれば問題は案外と公の議論に委ねられ、社会の責任となってくる。公に言葉にしないことで、人は不信が芽生える。その不信はどんどんと成長し、関係の修復が難しくなってしまい修復不能な分断になってしまう。

だから、新しい政府は、政策の考え方や決定のプロセスをどんどんと発言して言葉にして社会で共有してほしい。言葉になれば賛成もあれば反対があるのは当然だ。ここから市民の選択が始まるのが正常なコミュニケーション行為であり、リモート社会のコミュニケーションを安心させることにつながるのだと思う。

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特別支援教育が必要な方への学びの場である「法定外シャローム大学」や就労移行支援事業所を舞台にしながら、社会にケアの概念を広めるメディアの再定義を目指す思いで、世の中をやさしい視点で描きます。誰もが気持よくなれるやさしいジャーナリスムを模索します。

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