小さなお店ほど効く「マーケティング」の話。照れずにSWOT分析してみよう

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4P戦略

今回はマーケティング戦略を「4P」で考えてみました。ご存知のように、「4P」とは、「商品戦略」「流通戦略」「価格戦略」「販促戦略」です。このお店のこれまでのマーケティング戦略は、次のようなものでした。

【これまでのマーケティング戦略】

・商品戦略:高いデザイン力と装飾力を活かしたネイルサービス。基本施術に加え、オプションサービスも提供する
・価格戦略:決して低価格ではない。
基本料金¥7,000/一人
オプション料金¥500~6,000/1本
・流通戦略:地方都市の大規模商店街に出店。高級住宅地に囲まれた立地である。
店舗内装は手作りで落ち着いた雰囲気にする。商店街の他店と、良好な関係づくりをする
・販促戦略:完全予約制。口コミによる紹介

これらをどのように変えたら、先ほどの「課題」が解決されるでしょうか。次のように考えてみました。

【これからのマーケティング戦略】

・商品戦略:徹底的にデザイン力をアピールする。さらにオプションサービスに力をいれる
・価格戦略:他店より高価格の設定とする。選択しやすいように、上中下の価格ラインを設ける。優良顧客には、価格還元サービスをする
・流通戦略:当面、立地は現状のままとする。いずれ店舗スペースを拡大することを念頭に置く。自宅サロン個人事業者とのタイアップをする
・販促戦略:3週間ごとにお客様にメールで来店を促す。手作りのチラシを配布し、集客する。商店街行事に合わせて、ネイル教室を開催する。SNSに当店のネイルデザインを積極投稿する。お客様の声をSNSにアップする

これで、課題のかなりの部分は解決できる可能性はあります。とはいえ、全てのことがすぐに出来るわけではありません。順番を決めてから実行をしていくのが良いです。その上で、すぐに着手することを決めていきます。

【すぐに着手すること】

・年間の販売、利益計画を立てる
・顧客リストを整理して、アプローチ客を決める
・アプローチ客には、3週間ごとにメール連絡をする
・SNSに自店のネイルデザインを頻繁にアップする
・手作りチラシを近隣家庭にポスティングする

まずはこれらの方法を続けて、効果が現れたら次の方法の実行に移ります。

いかがでしょうか。要するに、今回の作業は戦略を考えるための模擬練習です。あなたも他の事例で試してみてはいかがでしょう。

■今日のツボ■

・地域のスポーツショップにも、マーケティングは必要である
・マーケティングの手順は、環境分析、ドメインの決定、マーケティング戦略の策定である
・中小企業診断士2次試験の事例で模擬演習をすると良い

 image by: Shutterstock.com

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ワン・トゥー・ワンコンサルティング代表。スポーツ用品業界での経験と知識を生かし、業界に特化したコンサルティング活動を続ける。
スポーツ用品業界在籍33年の経営コンサルタントが、スポーツショップの業績向上法について熱く語ります。スポーツショップのために書かれた、日本初のメルマガです。ここには、あなたのお店がかかえている問題を解決するヒントがいっぱいです。

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【著者】 梅本泰則 【発行周期】 週刊

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