実は「男性差別国」でもあった。調査で浮き彫りになるニッポンの深刻な現状

 

しかしながら、男性の生きづらさは次の「数字」から分かる通り、かなり深刻です。

なぜ、非正規雇用で働く男性の未婚率が高いのか?なぜ、いまだに「女性が求める男性に望む年収」なるものが、メディアに取り上げられるのか?

こういった現実を考えれば、今回の調査結果の問題の深刻さがわかるはずです。

2015年に実施された大規模な社会調査SSP(階層と社会意識全国調査)で、最も幸福度(ポジティブ感情)が高いのは大卒の若い女性で、同じ大卒でも若い男性はあまり高くなく、もっとも幸福度が低いのは非大卒の中高年男性だったことが分かりました(吉川徹著『日本の分断』より)。

具体的には、幸福感は「階層帰属意識、生活満足度、幸福感、主観的自由」の4つの指標で構成し、得点化していています。

  1. 若年大卒女性  52.1
  2. 壮年大卒男性  51.8
  3. 壮年大卒女性  51.72
  4. 若年大卒男性  50.8
  5. 若年非大卒女性 49.9
  6. 若年非大卒男性 48.8
  7. 壮年非大卒女性 48.9
  8. 壮年非大卒男性 47.9

ご覧のとおり、大卒と非大卒で分断されていて、若年大卒女性の幸福度が最も高く、一方で、若年の非大卒男性は、壮年期の非大卒と同程度に幸福度が低くなっていたのです。

さて、これらの結果をどう読み解くか?みなさまのご意見、お聞かせください。

時事ネタ社会問題に鋭く切り込む河合薫さんのメルマガ詳細・ご登録はコチラ

 

image by: Shutterstock.com

河合 薫この著者の記事一覧

米国育ち、ANA国際線CA、「ニュースステーション」初代気象予報士、その後一念発起し、東大大学院に進学し博士号を取得(健康社会学者 Ph.D)という異色のキャリアを重ねたから書ける“とっておきの情報”をアナタだけにお教えします。
「自信はあるが、外からはどう見られているのか?」「自分の価値を上げたい」「心も体もコントロールしたい」「自己分析したい」「ニューストッピクスに反応できるスキルが欲しい」「とにかくモテたい」という方の参考になればと考えています。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料で読んでみる  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』 』

【著者】 河合 薫 【月額】 ¥550/月(税込) 初月無料! 【発行周期】 毎週 水曜日(祝祭日・年末年始を除く) 発行予定

print
いま読まれてます

  • 実は「男性差別国」でもあった。調査で浮き彫りになるニッポンの深刻な現状
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け