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クリスマスの時期だから知っておきたい、子供に与えるおもちゃの選び方

クリスマスが近づき、子どもたちがサンタさんにプレゼントをお願いする時期になりました。そこで、今回の無料メルマガ『子どもが育つ“父親術”』では、親が子供に与えるおもちゃを選ぶ視点についてのお話をご紹介。「適切なおもちゃ」とはどんなものなのでしょうか?

おもちゃ選び

日に日に寒さが深まってきましたね。子どもたちの多くにとっては、「プレゼント」が気になる季節でもあります。

我が家でも毎年、

「欲しいものを考えて、サンタさんに手紙を書かなくちゃ」
「そろそろ手紙を出さないと、サンタさんがプレゼントを作る時間がなくなっちゃう」

─そうかそうか。じゃあ、パパは何をお願いしようかな~

「パパは大人だからダメ。もらえないんだよ」

なんて会話で楽しむ季節が近づきつつあります。

この時期に合わせて今号では、子どもに与えるおもちゃを選ぶ視点についてお話します。「おもちゃを選ぶ」と言っても様々な視点がありますが、今回お伝えしたいのは、

・子どもは、もともと好奇心・創造性・知性・感性などを豊富に持っており
・それらの資質は、遊びを通じて芽を出し、育ち、花開くものであり
・その遊びの場に適切なおもちゃとは、どんなものか

との視点です。

まず先に、あまり適切でないおもちゃについて説明します。一言で言ってしまえば、「使い方・遊び方が決まっているもの」ということに
なります。

私が最近見かけたものから例を挙げれば、鍵と鍵穴、受話器と受話器を置く場所などの21組のパーツが何組かセットになっている玩具(「おうちごっこセット」とでも呼ぶのでしょうか)などが当てはまります(この玩具はあくまでも一例です。特定の製品を悪くお伝えする意図ではないことをご理解ください)。

ただこれらの「使い方が決まっているもの」も、それ自体は何も悪くはありません。問題なのは、「一見してどのパーツでどのように遊ぶように作ってあるのか
わかりやすい」という特徴があることによって、

1.子どもが、規定の遊び方とは異なる扱いをしていると、周囲(大人や他の子)が「違うよ、そうやるんじゃないよ」と言ってしまいやすい(口を挟みたい衝動が起きやすい)=本人としては創造力全開でオリジナルの遊びを展開しているところをジャマされる、という経験が起きやすい

2.他人から「正しい遊び方」を教わったり指摘されたり、自分で「期待されている使い方」に気がついたりすることで、自分勝手な使い方を考えて実践しようという意欲が湧きにくくなる

12.→創造性・好奇心などの資質の発揮・発展が妨げられてしまう

こういったプロセスに陥ってしまいやすいというのが、「適切でない」理由です。

もちろんこのプロセスは、「そうなりやすい」だけの話なので、意思を強く持って注意深くしていれば、特に問題は起きないかも知れません。でもまあ、そんな苦労をして事なきを得るよりは、はじめから適切なおもちゃを選んで気楽に遊べるに越したことはありませんよね。

ちなみにこの観点からは、ゲーム機も同じく「遊び方が決まっているおもちゃ」と言えます。特に、規定外の使い方をさせてもらいにくいという要素が非常に強い品物です。

子どもがWiiを工作の部品にしてテープやボンドをつけているところ、DSを手に「これ、お船なんだよ!」と言いながら浴室に駆け込むところなどを想像すれば、「規定外の遊び方をさせてもらいにくい」ことがわかると思います。

一方でその場面を放置して高価な製品を壊すがままにさせることが良い接し方というわけでもなく、結局のところ「小さい子には向かない」ということ。

ゲーム機についての議論にはここでは深入りしませんが、私の考えは「一定の年齢(個人差があるが概ね67歳)以降になってから、興味があれば適度に楽しめば良い」であり、小さい子のプレゼントにはお奨めしません。

ここまで、適切でないものについてお伝えしたので、ここからは適切なおもちゃについての説明を。

すでにお察しだとは思いますが、一言で括れば「自由に使えるもの」となります。

分かりやすい例が、ブロック。また、ベーシックな玩具たち──ぬいぐるみ、人形、ミニカー、ボールなど──も良いでしょう。

これらは、それが「何に見えるか」は比較的固定されていますが、「どう遊ぶか・何に使うか」は決まっておらず、自由に使いやすいおもちゃと言えます。

さらには、大人が考えるおもちゃの枠外にも子どもたちが遊びに活用できる品物はいっぱいあります。具体的には、紙(折り紙~ボール紙)、布(ハンカチ・タオル~風呂敷+ヒモ類も)、箱など。これらの素朴な品物が「プレゼント」に向いているかどうかは微妙ですが、子どもの遊びのお供としては、かなりの万能選手です。

こんなシンプルな素材で(シンプルな素材だからこそ)、子どもたちは見事なまでに多様な遊び・作品を生み出すのです。せっかくなので、わが家で実際にあった遊び方の一部をご紹介します。私が覚えている範囲ですがこんな具合です。


お菓子の空き箱で「おうち(穴を開けて天窓付き!)」
折り紙で「おてがみ(封筒と便箋は別の色で。絵を書いて封入し、実際に友だちにお届け)」
ティッシュの空き箱で「カメラ(シャッター部分はワインのコルク、携帯ストラップも付けて)」


自分の身にまとって「ドレス」
お人形が寝るときは「お布団」
手ぬぐいを上手にぬいぐるみに巻きつけて「着物」
頭から風呂敷をかぶって「オバケだぞぉ~」
部屋に何枚も広げて「タオルの所は川だよ!畳の所をジャンプで通るんだよ。落ちたら濡れちゃうよー」


「車」「船」「家」くらいは当然。
蓄光素材のモノを見るための「暗室」にも

ついでにブロック
「おうち」「飛行機」などはオーソドックスですね
3本足のオバケ」(?)
平らに敷き組んで「座布団」を一生懸命作っていたことも(完成後に勧められて座ったら、すねがものすごく痛かったです(苦笑)

長文にて具体的な「おもちゃ」の例を挙げて説明しましたが、「良いおもちゃ/悪いおもちゃ」をお伝えしようとしているわけでないことはご理解くださいね。あくまでも、「子どもが創造性を発揮・発展しやすい/しにくい」という
視点をご理解いただくための説明と事例ですから。

まあ、身もフタもないことを言ってしまえば、たいていの子どもはとーってもタフで元気な創造力を秘めているもの。どんなに遊び方の決まったおもちゃであっても、どれほどシッカリ「こう使うんだよ」と説明されても、平気で勝手な遊び方で、ちゃんと楽しむんですけどね。

とは言え、遊び方が決まった玩具は往々にして形が特殊です。自由に遊ぶには使い勝手が悪いし、そして時に高価だったりします。また、飽きてしまって使われなくなったりしがちでもあります。そういった玩具を買いそうになった時に、今回の話を少し思い出していただければ嬉しいです。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 パパコーチ くろさわ 【発行周期】 週刊

 

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