統一教会「名称変更」認証と、警察への「政治の圧力」時期がピタリ一致の不気味

 

それからもう一つ大きいのは、名称変更を巡るちょっとよく分からない話ですね。そこにはいくつも話の筋があるのだと思いますけれど。当時、文科省の幹部であった前川喜平さんが、自分がノーと言っているものがイエスという結論になったのだとすれば、それは政治の力なくしては考えられないということを仰っている。政治の力で統一教会が望む方向の承認がなされた、名称変更ということについての承認がなされた。それはかなり後になってからになりますが、そもそもその話が最初に出てきたのは97年だそうですね。そのときに相談があってそれに対して「申請をしないでくれ」というふうに…。実態が変わらないのに名前を変えるのはまずいですよということだったんでしょうね。

これって、ピンとくる話がありませんか。

ちょっと前に、テレビ朝日のモーニングショーに有田芳生さんが出演されたときに出た話。ここでも確かご紹介したと思いますけれど。95年にサリン事件があり、オウム真理教が摘発をされるわけですけれど、その少しあとの97年にこの話があるじゃないですか。で、95年のオウム事件の後で有田さんが警察幹部に呼ばれて講演をやった、そのときに「次は統一教会を摘発する」と警察が言っていたけれども、結局、その後摘発は行われなかった。その理由を聞いたら、「政治の圧力」が掛かったので、つまり政治家から摘発、取り締まりを辞めるように圧力が掛かり、警察がやろうとしていたことが出来なかったと。そういう話でしたよね。これ、霊感商法の問題がクローズアップされてきたときに、統一教会が97年に名称を変更しようとした。この動機は単純に、統一教会内部から出たものなのか、あるいは誰かのアドバイスがあったのか分かりませんが、それがずーっと「ノー」と言われてきた。で、安倍政権下でそれが認められた、そのときの文科大臣が下村博文さん、そういう話ですね。

これは何かあるでしょ。

どうして名称変更が認証されたのかについての資料を出させたら、黒塗りだったということですけれど。その部分が分かってくれば具体的にどういうことだったのかハッキリしてくるでしょうし、それがそこに関わった官僚に変なプレッシャーにならなければ良いがと思いますけれど。政治家か官僚の上の方の方、当時の前川喜平さんよりもさらに上の方、こういうところにこれまで拒否していた名称変更に対する事務手続き、それを進めたことについて何らかの理由が見いだされれば、それには非常に大きな政治的な意味を持つのではないでしょうか。

そういうことがあって、これはあの、80%以上の国民が、世論調査の結果ですけれど、80%以上の人たちが解明は十分ではないと考えているようですよね。どうやら。となると、これは発足したばかりの新しい岸田政権。相当なピンチじゃないでしょうか。こういう人を大臣にしたんだねという派手さは今度の内閣にはなくて、野党の批判の仕方が良いかどうか分かりませんけれど、少なくとも統一教会の問題で、統一教会に関わらない人だけで内閣を作るわけにはいかなかった。

ただ、岸田さんは統一教会と少しでも絡んだ人を排除するということではなく、自分の力でどういう関係があったかを明らかにし、それを公開し、公表し、これ以降は関係を絶つということが確約できた人だけで内閣を作ると。一回祝電出したらダメですよ、ではなくて、こういう祝電を出していました、こんな会費を払っていました、こういう選挙応援をしてもらいました、秘書がそういう人でした、そんな話ですよね。全部明らかにした上で、ということですよね。

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