6つの職を兼業する男が断言。マルチタスクは「効率が悪い」理由

Businessman with many hands in a suit. Works simultaneously with several objects, a mug, a magnifying glass, papers, a contract, a telephone. Multitasking, efficient business worker concept
 

ただし、いっさいマルチタスクをしないわけではありません。ふたつのことを同時に行う場合もあります。

ふたつのことを同時に行うことで時間効率が上がるものや、記憶の定着につながるものがあるのです。

いったい、どんな時にマルチタスクをするのかというと……。例えば、

・ジムへ行ってエアロバイクに乗りながら、ビジネス系のYouTubeを観る
・歯を磨きながら、他のセミナー講師のDVDを見る
・シャワーを浴びながら、今後の計画を立てる
・散歩しながら、仕事の段取りや書籍の企画を考えるなど

そんなときはマルチタスク、つまり同時に2つのことをやっています。

ただし、これらのマルチタスクは、脳を使うことと、身体を使うことを同時に行っているのです。

・音楽を聴きながら、勉強する
・テレビを観ながら、執筆する
・部下の話を聞きながら、企画書を書く

これらのように、脳と脳を同時に使ったマルチタスクはやりません。

脳科学的には、そもそも脳は、同時に2つのことは考えられないそうです。

「自分はマルチタスク人間だよ」と言っている方もいますが、そのような方はひとつの仕事と、もう一つの仕事脳のスイッチを瞬時に切り替えて行っているだけなのです。

厳密に言えば、同時に行っているわけではありません。誤解を恐れずに言えば、そういう人は、最終的に注意散漫になり、効率も下がると言われています。

仕事が忙しく、たくさんの仕事を抱えている人の中には、「同時に複数のタスクをこなさなければ仕事が終わらない」という人もいるのではないでしょうか。

仕事の隙間に何度も仕事のメールを返信したり、会議に出席しながら別のタスクのPC画面を開いたり、情報収集のためにたくさんのタブを開き、気づけばネットサーフィンをしていたり……。

思い浮かべるだけで、効率が悪いと思いますね。

まとめます。

・脳と脳のマルチタスクはダメ
・脳と体のマルチタスクはOK

時間効率の観点からも、意識してみてください。

最後に、シングルタスクは「やる切る力」を生み出します。

「この仕事が終わらないと次の仕事はしない」と決めれば、難易度の高い仕事をしていても、途中でやめて、他の仕事に移ることができません。

マルチタスクだと、この仕事は難易度が高いからと、無意識に難しい仕事を避けて、次の仕事に移ってしまいます。マルチタスクで仕事行っている人は、中途半端で重要な仕事、面倒な仕事、難易度の高い仕事が終わっていない場合も多いのです。

シングルタスクで集中して、ひとつずつ確実に終わらせて成果を出す。確実に成果を出せる人が、必要とされる人材としてステップアップしていくのです。

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