当局の極秘資料は次回公開。有田芳生氏が誌面で追い込む統一教会

 

11月4日(金)

珈琲を淹れて、大阪難波の「グーテ」で買ったチーズロール。私が高校生のころ、母がよく買ってきてくれた。「グレートマザー物語」(テレビ朝日系)でこのパンを探す番組があった。放送され、しばらく1日に約1,000本が売れたと聞いた。副菜は赤かぶ、マッシュルームなど5種の野菜とマカロニサラダ、ベーコン、ゆで卵。柿とシャインマスカット。池袋で韓国KBS(日本でいえばNHK)の年末特集用の収録。日本政治になぜ世襲が多いのかなどを聞かれる。表参道の喫茶店「三十間」で朝日新聞ネット記者に私が統一教会から訴えられたことについて取材を受ける。ジムで泳ぎ、歩く。「フリーランスは健康が前提。病院に行くつもりで泳ぐんですよ」。先輩にそう言われて泳ぎはじめたのは1994年。オウム事件の年を除いて、ずっと続いている。瀬長亀次郎さんが好んだ飯田橋「島」で泡盛「瑞穂」古酒(35度)で刺身など。

11月5日(土)

妻が病院に行き不在なので、珈琲にホットドッグ。カゴメの「つぶより野菜ジュース」。「座 高円寺」で燐光群の「藤原さんのドライブ」(坂手洋二作)を観る。ハンセン病への異様な差別を通して、この国の歴史と現在をえぐる。アフタートークは映画監督の三上智恵さん。「ノーモア沖縄戦」はいまの課題なのだ。終演後、坂手さん、三上さん、『沖縄戦と琉球泡盛』(明石書店)を上梓した上野敏彦さん、今日の作品と「ちむどんどん」にも出演した円城寺あやさんと近くの焼き鳥屋で一献。勢いで、ひとり新宿「ささもと」へ。個人観光客も緩和され、外国人旅行客が増えてきた。

11月6日(日)

珈琲にトースト。納豆とネギのオムレツにハム、ゆでアスパラ、ブロッコリー、カリフラワー。リンゴと巨峰。ジムで泳ぐ。身長は168センチで体重は約68キロで変化ほぼなし。東村山へ。「週刊新潮」でもしばしば創価学会問題でコメントしている乙骨正生さんに頼まれた「政治と宗教を考えるシンポジウム」。帰宅して娘たちに人気の豆乳鍋に合流。そんな季節になった。

11月7日(月)

珈琲とベーコンエピ。スクランブルエッグ。定番のサラダ。シャインマスカット。青山一丁目で13時から旧ソ連の8月クーデターをレニングラードで記録した『新生ロシア 1991』(70分)、リトアニアの気高い独立闘争を壮大に描いた『ミスター ランズベルギス』(248分)を観て、池田嘉郎さんの解説を聞いたら20時前。ソ連(ロシア)帝国主義は歴史の犯罪者だ。ゴルバチョフ像が大きく揺らいだ。ヨシフ・スターリンの葬儀を描いたドキュメンタリー『国葬』をはじめ、セルゲイ・ロズニツィア監督の作品は優れた現代史の記録だ。銀座「ささもと」。自宅で泡盛に広島で買った牡蠣の燻製。ほうれん草のお浸しなど。

『週間食卓日記』に前回登場したのは、2003年7月17日号。もう19年も前になる。この年は阪神タイガースが18年ぶりにセ・リーグで優勝、小泉純一郎政権で、解散・総選挙も行われた。あのころ「ザ・ワイド」(日本テレビ系)のレギュラーコメンテーターとして、麹町にあった日本テレビに電車で通っていた。番組は2007年9月に終了、私は2010年から22年まで参議院議員として働き、いままたフリーランスの立場でこの原稿を書いた。精神の核は昔もいまも同じだが人生航路はまったく予想できなかった。この間隔なら、年齢からしてここに書かせていただくのは人生最後か。この欄が続いていたらもう1回機会があるかなぁ。

(『有田芳生の「酔醒漫録」』2022年12月16日創刊号より抜粋)

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image by: Robert Granc, CC BY-SA 4.0, ウィキメディア・コモンズ経由で

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ジャーナリスト、テレビコメンテーター。立憲民主党所属の元参議院議員(2期)。出版社に勤務後、フリージャーナリストとして「朝日ジャーナル」「週刊文春」など霊感商法批判、統一教会報道の記事を手掛ける。1995年から2007年まで、日本テレビ「ザ・ワイド」に12年間レギュラー出演。2010年には民主党から立候補、参議院議員となり、北朝鮮拉致問題、差別、ヘイトスピーチ問題などに取り組む。「北朝鮮 拉致問題 極秘文書から見える真実」(集英社新書)、「改訂新版 統一教会とは何か」(大月書店)など、著書多数。

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【著者】 有田芳生 【月額】 ¥880/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎週 金曜日 発行予定

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