逆ギレの中国。コロナ感染爆発の自国民を入国制限する日本に説教

 

1カ月ほど後に中国では旧正月を迎えますが、そうなると大量の中国人が海外へ出ていく可能性があります。アメリカでは中国人へのビザ発給を停止するなど、他国では変異株の発生と自国への流入を警戒する動きが加速しています。

「岸田さん、春節の入国制限を」中国のコロナ感染爆発「20日で2.5億人」報道、アメリカはビザ発給停止

日本でも中国からの入国にあたって、検査で陰性であることの確認義務化する方向で調整していますが、中国はこれに対して反発し、「防疫措置は科学的かつ適正なものでなければならず、人々の通常往来に影響してはならない」などと日本に説教する始末です。

中国外務省、「科学的な防疫」要求 日本の入国規制に反発

ちなみに、中国政府はコロナ感染による死者数について、毎日ゼロ~1ケタ台と発表し、12月に入って全国で10人にも満たない状況が続いていますが、現実的には火葬場に長い列ができており、北京のある火葬場では12月21日に80台もの棺を乗せた車の列が確認されたそうです。火葬場の担当者によれば、1月3日まで予約が空いていない状況だとのこと。

中国 火葬場に車の長い列 新型コロナで死者増えている可能性

上海初の国営墓地「濱海賓館」は、12月26日、「葬儀社の業務量は職員の能力をはるかに超えているので、共産党員が率先して遺体回収の重労働を支えてほしい」と認める掲示をしたそうです。ネットでは、現在、上海葬儀センター傘下の3つの葬儀社は業務量が過多で、人手と物量が深刻に不足している難局にあるという情報が拡散しているとのことです。

呼叫「黨員」支援「收屍」!上海疫情爆發 國營公墓業務超負荷

中国では、新型コロナで亡くなっても、病院から「地域の衛生委員会に報告しなければならなくなる。火葬ができなくなる」などと言われ、別の死因への改ざんを余儀なくされているという報告が多く上がっているそうです。

想鬧事?中國隱匿疫情 不准家屬登記逝者「死於武肺」

また、葬儀が追いつかない状況であるため、甘粛、広西、寧夏、安徽、福建、中国東北部の農村では、死者は所定の穴に一緒に埋葬し、一緒に火葬するようにと政府が通知しているそうです。ネットでは、こうした穴は「万人坑」と呼ばれ、「共同富裕によってみんな共同埋葬されるようになった。中国医では万人坑が出現した」と言われています。

ちなみに万人坑とは、中国での歴史上の戦争や大乱などで、数万の捕虜や敵などを生き埋めにする行為のことです。日中戦争において、日本軍が中国人を万人坑で生き埋めにしたなどというでっちあげも中国では流布されています。

アメリカに滞在する中国の政治学者・鄧聿文は、こうした新型コロナへの対応がうまくいかなかったことや、共産党の統治に疑義を抱かせるようなニュースが出現したことで、習近平指導体制が大きく揺らいでいると指摘しています。

鄧聿文:2022年 習近平跌落神壇

昨年末、テニスプレイヤー彭帥選手に対する中国共産党の最高幹部による性的強要のニュースが世界を駆け巡ったことはまだ記憶に新しいところです。また、昨年末、南京大虐殺の犠牲者数について中国政府の公式見解に反する主張を支持した湖南省の女性教員が拘束され、精神病院に入院させられるという事件がありました。

南京事件犠牲者数、中国政府の公式見解に反する主張を支持…湖南省の女性教員拘束

この記事の著者・黄文雄さんのメルマガ

初月無料で読む

 

print

  • 逆ギレの中国。コロナ感染爆発の自国民を入国制限する日本に説教
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け