なぜ、コンサルは接客力を上げるために「ロールプレイング」を推すのか

Asian shop clerk and man talking in flower shop.
 

3.設定とフィードバック

3人の役割が分かりました。しかし、まだやっておくことがあります。それは、場面設定や目的を決めることです。

場面設定では、どんなお客様かを決めます。例えば、初めてのお客様か、常連のお客様かといったことです。年齢や性別も決めておきます。演ずるうえで、お客様のタイプも設定しておくと良いでしょう。例えば、不愛想な人とか、値段にうるさい人とか、やけに商品知識のある人とか、いろんな設定ができます。

お客様の目的も設定しておきましょう。例えば、子供用の野球用品を探しに来たとか、新しいランニングシューズを買いに来た、というように。

さて、設定が出来たら、いよいよロールプレイングの始まりです。実施時間は10分とします。10分間で、お客様に買ってもらうところまで行くことを、意識しなければなりません。その間、オブザーバーは、気がついた点をメモします。

販売実演が終わったら、3人で意見交換です。最初に、「良かった点」をあげます。例えば、

・笑顔での接客が好感を持てた
・商品説明が分かりやすく、お客様が買う気になった

というように。続いて、「さらに、こうすると良い点」をあげます。例えば、

・お客様に値切られたときの対応を用意しておく
・もう少しお客様の話に耳を傾けられると良い

といったように。これで、ロールプレイングの1回目が終了です。

2回目は、3人の役割を交代して行います。10分が経ったら、同じように意見交換です。そして、3回目に移ります。3回目が終了したら、今回のロールプレイングは完了です。

いかがでしょう。このロールプレイングは、結構盛り上がります。何組かが集まって行うと、多くの声が部屋中を飛び交うからです。グループダイナミクス(集団力学)のようなものが生まれてきて、高揚感があります。

あなたのお店でも、このようなロールプレイングを実践されてはいかがでしょう。

■今日のツボ■

・ロールプレイングは、接客力を高めるのに役立つ
・「お客様」「販売員」「オブザーバー」の3人一組で行うと良い
・3人が役割を交代しながら、お互いの気づきを意見交換する

image by: Shutterstock.com

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ワン・トゥー・ワンコンサルティング代表。スポーツ用品業界での経験と知識を生かし、業界に特化したコンサルティング活動を続ける。
スポーツ用品業界在籍33年の経営コンサルタントが、スポーツショップの業績向上法について熱く語ります。スポーツショップのために書かれた、日本初のメルマガです。ここには、あなたのお店がかかえている問題を解決するヒントがいっぱいです。

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【著者】 梅本泰則 【発行周期】 週刊

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