お笑いコンビ「オリエンタルラジオ」中田敦彦(40)が29日、自身のYouTubeチャンネルで「松本人志への提言」と題した動画を公開し、一部で話題になっている。収益化を停止してまでアップした今回の動画では、中田が以前から感じていたこととして「『M-1グランプリ』『キングオブコント』『IPPONグランプリ』『人志松本のすべらない話』など、松本があらゆるジャンルの大会に(審査員)として出ている」から切り込み、「全ジャンルの審査委員長が松本人志というとんでもない状況」「他の業界なら信じられないぐらいの独占状態」「審査員をやりすぎてしまっている」と展開。さらには「松本さんに何も物が言えない空気って凄いある」「松本さんの映画を面白いか、面白くないかって誰も言わないんだよ芸人が」「面白かったか面白くなかったを全員が押し黙ったように口をつぐんでいる」と言及し、絶口調な様子であった。
お笑い界の頂点に君臨する松本人志(59)に噛み付いたとも取れる今回の動画だが、芸能関係者は中田の「別の発言」に注目したようだ。
霜降り明星・粗品に対する“ぶっこみ”に驚き
ある芸能事務所の関係者は言う。
「中田さんはつまり、松本人志さん以外の人間にも審査員をやらせることで、『お笑い界に新しい価値観が生まれる』という的を射た意見を言っていただけで、何も間違っていないと思います。松本さんが出演されていて、ひな壇の若手~中堅芸人が頑張って笑かそうとしている絵はテレビ何度も見ていますからね。そんなことより気になったのは、霜降り明星の粗品さんが、吉本から数千万円の借金をしているという箇所ですよ」
中田の動画には続きがあり、「どう思います? これ見てる粗品君どう思う?」と、松本に対する意見への感想を霜降り明星の粗品(30)に尋ねる場面があった。
続けて、
「粗品君って全部(M-1、R1)獲ってるでしょ?」
「吉本から数千万借りてるから言えないでしょ。粗品君は言えないじゃん。言ったらお金とかいろいろあるから。言ったら「松本、動きます」とかになって、岡本社長が動いてくるから。「動きます」っていうか、「動かします」になっちゃってるじゃない、岡本さんを」
「会社にさ、お金借りてる若手は絶対何も言えないよね。粗品君、俺、代わりに言うわ。「松本さん、審査員やりすぎですよ」って」
などと、いきなりぶっこんだのだ。
「会社からお金を借りてるから事務所の大御所に意見を言えないって、まるでジャニーズ事務所なのでは?と思えるほど、薄気味悪いものを感じました。お笑いの事務所だからこそ、より闇が深いと感じます」(前出の関係者)
松本人志が吉本興業を牛耳っている?
一方、複数の吉本芸人と親交のある放送作家はこう話す。
「前に、麒麟の川島さんがご自身のラジオで『吉本に金を借りたら仕事が増える』と発言していて、若手時代に実際に借りていたそうです。その時、相席スタートの山添さんも、事務所からお金を借りてると話していました。昔から会社に金を借りたとネタのように話す芸人さんは多かったですが、返せる見込みのある若手にならば、普通に貸しているはずですよ。ただ、金を借りてるから事務所に何も言えないってどうなのよ…とは感じますよね」
そして、「中田さんの動画を見て、吉本の体制はどうかと思う」と続ける。
「昔から、芸能界はジャニーズと吉本の“二大帝国”と言われていましたが、闇営業問題あたりから風通しが良くなっているのでは? と感じていました。なので、“松本、動きますとかになって、岡本社長が動いてくるから”の箇所とかは、大御所が事務所ごとを牛耳っているのかと……。なんだか紳助さんがいた頃の吉本を思い出しますよ。確かに、若手芸人と飲んでいて、松本さんを崇拝する若手しかいないことは、以前から気になってはいたのですが……」