深刻化する実家の空き家問題。放っておくとこんなにかかるコスト

Hokkaido Province /Japan : June 11 2019 : abandoned house and old style house in Japan
 

さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。

放っておいてもかかるコスト(一部紹介)

・雑草刈りや郵便物の回収など、日常の維持管理に手間と費用がかかる(概算年12万円)
・固定資産税の支払い(概算年10万円)
・火災保険が空き家のため割高(概算年10万円)
・行政から「特定空き家」指定されると、固定資産税が6倍に(税制の優遇の廃止)

超有効活用術には、【売る】【使う】【住む】【貸す】という大きく4つのパターンがあります。この順番は、「空き家」所有者のあなたの手元にお金が残る順番でもあります

地元ニーズを考えながら、一番マッチする方法を検討する

「3,000万円の特別控除」という特例が続く限り、親が住んでいた家は、1981(昭和56)年6月までに建築されたものなら、とにかく売却から検討してください

まず、国土交通省の「不動産取引価格情報検索」というサイトを開く

物件売買の可能性判断基準は、少なくとも「市区町村」で、2年間で3桁以上の不動産取引情報があること

同じ価格帯の物件より「質」を高める

自治体が運営する空き家バンク制度を利用すると、その地方に住みたい方や移住したい方に紹介してくれます

「売るための工夫」13選

(1)家財は片付ける
(2)芳香剤などを要所に置いておく
(3)電灯をつけて明るくして、たくさん写真を撮っておく
(4)ホームステージングで高く売る
(5)電気は解約せずに使えるようにしておく
(6)内見の方用に、現地にキーボックスなどを設置
(7)売却は1社ではなく、複数の不動産業者に依頼
(8)物件自体にも売家の看板をあげておく
(9)壊れたり、割れたり、破れたりしているところは修繕する
(10)庭木は思い切って切っておく
(11)ご近所には挨拶しておく
(12)地元の親戚や知り合いには、売却することを伝えておく
(13)境界を確定、実測面積を出しておく

貸すための工夫6選 ※一部紹介

・家具・家電付きにする
・ステージング(部屋に家具などを設置)

最後が、著者が顧問を務める一般社団法人全国古家再生推進協議会と、著者が始めた空き家解決エージェントの宣伝で終わっているのが残念ですが、空き家を活用したい方にとっては、必要な情報が過不足なく記されています。

思い入れのある実家を生かしたい、でも無駄な経費を使いたくない、空き家相続人のメンタル面もしっかりフォローされており、良い内容だと思いました。

ぜひ、読んでみてください。

image by: retirementbonus / Shutterstock.com

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Amazon.co.j立ち上げに参画した元バイヤー、元読売新聞コラムニスト、元B11「ベストセラーBookV」レギュラーコメンテーター、元ラジオNIKKEIレギュラー。現在は、ビジネス書評家、著者、講演家、コンサルタントとして活動中の土井英司が、旬のビジネス書の儲かる「読みどころ」をピンポイント紹介。毎日発行、開始から既に4000号を超える殿堂入りメルマガです。テーマ:「出版/自分ブランド/独立・起業」

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【著者】 土井英司 【発行周期】 日刊

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