ウェブでの情報収集はもはや当たり前となり、情報収集の差はどれだけ検索の仕方、アプリなどを知っているかにも左右されます。今回の無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』では、ビジネスで使えるさまざまな情報収集の方法を紹介した一冊です。
あなたの情報収集方法が変わる⇒『ずるい検索』
『ずるい検索』
江尻俊章・著 クロスメディア・パブリッシング
こんにちは、土井英司です。
本日ご紹介する一冊は、ビジネスやマーケティング、日常のインプット活動に役立つ、「ずるい検索術」を紹介した一冊。
著者は、早くからウェブ解析コンサルティングを行い、2012年には一般社団法人ウェブ解析士協会(WACA)の代表理事も務めた、この分野のプロフェッショナルです。
本書では、ビジネスパーソンが知っていると便利な情報収集ツールやアプリ、検索演算子をまとめて紹介。
X(旧Twitter)、Instagram、Amazonで顧客の声を探ったり、自社に関する情報を収集したり、じつに便利なノウハウが載っています。
他にも、剽窃・盗用のチェックをするためのツールが紹介されていたり、自分の情報が漏洩していないかチェックできるツールが紹介されていたり、怪しいメールをチェックする方法が紹介されていたり、ネット上でのさまざまなリスクを避ける方法についても言及されています。
本文の間に、情報のプロたちによるインタビューが載っているのですが、これまた読み応えがある。なかでも、トランスコスモス・アナリティクス取締役エグゼクティブフェローの萩原雅之さんの記事は、勉強になりました。
仕事でウェブ解析をしたり、SNS分析をしたりする人以外にとっては、知らないツールがてんこ盛りで、興味深い情報ソースだと思います。
これを全部使いこなせば、情報収集にかけている時間が一気に減ること間違いなしですね。
検索演算子の使い方や、AIを活用して効率良くインプット・アウトプットする方法は、これからの仕事術のスタンダードになりそうです。
ほとんどお金を使わずに、ここまでビジネスに役立つ情報が収集できるとは、本当に恐ろしい時代になりましたね。
情報洪水に負けず、真に重要な情報を仕入れるために、ぜひ読んでおきたい一冊です。
さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。
パーソナライズを避けるためにしておきたいのは、Chromeの「シークレットモード」やSafariの「プライベートモード」
なるべく広告を出したくないときは、「Brave」というブラウザ
.. 年代や価格帯など、範囲を指定して検索
総理大臣 1990..2000
「influencer」を見ると、地域別、ジャンル別で、登録者増加数や再生回数などのランキングを知ることができます
「ぺコッター」は、人気店や予約困難な飲食店の予約を代行してくれるツール
電波状況に左右されずに使えるGoogleマップの「オフラインマップ」の活用がお勧めです。あらかじめマップのデータをスマートフォンにダウンロードしておくことで、電波の不安定な場所や圏外でも詳細な地図の閲覧や現在地の把握が可能です
Googleマップに顧客の事務所を登録
「tl;dv」を紹介します。これはZoomやGoogle meetで使える、AIの議事録作成ソフトです。ミーティングを録画し、そのデータを元に文字起こしをしてくれます。さらにその要約や動画の要約も作成してくれます
Eightで集めた名刺情報を「Googleコンタクト」(無料)にインポートすると、Gmailでメールを送るときにも宛先として選べる
「ラッコキーワード」(無料。有料のプレミアム機能あり)というツールがあります。入力した言葉が使われ、かつ上位表示されているウェブサイトで頻出する共起語を教えてくれます
「Firefox Monitor」という無料サービスを利用してみてください。個人情報が流出した事件などのデータベースを照合して、メールアドレスをキーに自分の情報が漏洩しているメディアを表示してくれます
剽窃・盗用のチェックツール
CopyContentDetector
Dupli checkerほか
本書の唯一の問題点は、紹介されているアプリがあまりに魅力的で、どんどんダウンロードしてしまうこと。
おまけでなかなか読書が進まず、苦労しました。
ゆっくり再読して、自分のインプット/アウトプットのシステムを構築するヒントにしたいと思います。
ぜひ読んでみてください。
image by: Shutterstock.com