プーチンが金正恩と「首脳会談」か?後がない2カ国の“不気味な急接近”

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米韓で相次いで報じられている、北朝鮮とロシアの急接近。アメリカと激しく対立する2カ国の関係の深化を、専門家はどう見るのでしょうか。今回のメルマガ『宮塚利雄の朝鮮半島ゼミ「中朝国境から朝鮮半島を管見する!」』では宮塚コリア研究所副代表の宮塚寿美子さんが、米韓そしてロシアのメディアによる、件の2国の関係強化を伝えるニュースを詳しく紹介。さらに軍事協力を巡るロシアからの秋波に呼応するかのような北朝鮮の動きに対して、日本を含む周辺国に警戒を呼びかけています。

※本記事は有料メルマガ『宮塚利雄の朝鮮半島ゼミ「中朝国境から朝鮮半島を管見する!」』2023年9月5日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

金正恩が訪露でプーチンと首脳会談か。接近する中朝露の不気味

9月に入り、北朝鮮とロシアの急接近についてロシア、韓国、米国発の報道が目立つ。

まず、米国のニューヨーク・タイムズは2023年9月4日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記が今月、ロシア極東ウラジオストクを列車で訪問し、プーチン大統領との会談を計画していると報じた。ウクライナ侵攻を続けるロシアへの武器提供などを話し合うとみられる。米国や同盟国の当局者らの話として伝えた。

また、韓国の聯合ニュースも同月4日、ロシアが北朝鮮に対し中国との3カ国合同海軍演習を提案したと報じた。韓国国家情報院の情報として伝えた。ロシアのショイグ国防相が7月26日に朝鮮戦争休戦70周年の式典に出席するため、北朝鮮を訪問した際、金正恩朝鮮労働党総書記に対し、ロシア、北朝鮮、中国の3カ国による合同海軍演習を提案したという。聯合ニュースによると、韓国の国家情報院は国会に対し、ショイグ国防相が金総書記との会談で広範な軍備拡張について合意したとみられると報告した。

これらの報道を受けてか、ロシアのインタファクス通信は同月4日、ロシアのショイグ国防相が北朝鮮と合同軍事演習を行うことを検討していると明らかにした。実現すれば異例で、ともに米国と対立を深めるロシアと北朝鮮の関係強化の動きがさらに進むことになる。同通信によると、ショイグ氏は4日、北朝鮮との軍事演習の可能性を問われ、「彼らは我々の隣人だ。もちろん議論している」と述べ、北朝鮮側と協議していることを認めた。ショイグ氏はまた、「(合同軍事演習を)我々は中国と行っているほか、戦略爆弾器の共同パトロールも実施している」とも語った。

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