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カルト集団や悪徳業者も「論破」できる。紀藤正樹弁護士が極意を伝授

カルト集団や悪徳商法の被害にあっている人を救済する弁護士としてメディアにも多数出演している紀藤正樹氏。今回、無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』では、紀藤さんの「議論の極意」を語った一冊を紹介しています。

【カルト、悪質業者と戦っても勝つ技術】⇒『議論の極意』


議論の極意

紀藤正樹・著 SBクリエイティブ

こんにちは、土井英司です。

本日ご紹介する一冊は、旧統一教会やオウム真理教など、悪徳商法やカルト集団による被害者の救済で知られる弁護士の紀藤正樹さんによる議論の本。

『影響力の武器』を行使してくる敵に対し、どうすれば怪しい論理に巻き込まれずにいられるのか、正しい議論の作法を教えています。

影響力の武器

中心となるのは、「大前提」「小前提」「結論」からなる、いわゆる「三段論法」で、一見正しそうな意見の何をどう疑えばいいか、ポイントが示されています。

人と意見をすり合わせたり、他者理解を深める際にも使える手法なので、これはぜひマスターしたいところです。

ビジネスパーソンたるもの、最低限の論理学は理解しておきたいところですが、本書を読めば、その最低限はクリアできます。

親切なことに、いくつか「トレーニング」と称した問題がついており、巻末の解答集で、正誤チェックできます。

論理的な考え方ができているか、確かめるためにも、ぜひ通読していただきたい一冊です。

事例として、宗教のおかしな論理や、Twitterなどで見かける屁理屈、過去の判決が紹介されており、三段論法を使いこなすトレーニングになると思います。

納得できない結論に出くわしたら、

・「例外的事情」を取り込む

・「大前提」を動かす

ちょっと知っているだけでも、身を助けること、請け合いです。

さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。

「大きい声」が正しいとはかぎらない

「意見」とは「価値観+理屈」

人は、価値観の部分で対立する

先に相手に多く話してもらう

三段論法の基本的な仕組みは、《「大前提」に「小前提」を入れると「結論」が出る》というもの

反論には2種類ある
反論法(1)「例外的事情」を取り込む
反論法(2)「大前提」を動かす

相手の「大前提」を疑う

おかしな結論の背景にはおかしな大前提がある

三段論法を心得ておけば、「大前提が大きく異なる=常識のない人」を見抜くことにも役立ちます

個人の経験を三段論法の大前提とするのは、議論が「上から目線」になったり、主観的になったりしがち

小前提と結論から「大前提」を類推する

人と会話するときには、相手がどんな「大前提」で話しているのかを考える癖をつけてください

議論慣れしていない人は、往々にして議論の場、意見を述べるべき場で「好き嫌い」を言ってしまいがち

社会通念、常識、一般的なルールといった大前提を共有していても、そこに入れる小前提(事実)によって結論が大きく変わってきます

事実はあくまでも事実であり、事実の存在は多数決では決まりません

悪意や妄想が事実をゆがめる

「伝える順番」の工夫で、印象が変わる

物事を「好き嫌い」で語ろうとする人に出会ったら、「それは主観ですよね」と言いたくなったときでも、「その感覚的なところを、もう少し理屈を立てて説明してもらえませんか」と投げかけてみるのも1つの方法

やたらといろんなツールに手を出すのではなく、徹底して「三段論法」をマスターすることにこだわっているので、前提知識ゼロの読者でも、完璧にマスターできると思います。

これはおすすめの一冊ですね。

image by: Shutterstock.com

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Amazon.co.j立ち上げに参画した元バイヤー、元読売新聞コラムニスト、元B11「ベストセラーBookV」レギュラーコメンテーター、元ラジオNIKKEIレギュラー。現在は、ビジネス書評家、著者、講演家、コンサルタントとして活動中の土井英司が、旬のビジネス書の儲かる「読みどころ」をピンポイント紹介。毎日発行、開始から既に4000号を超える殿堂入りメルマガです。テーマ:「出版/自分ブランド/独立・起業」

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【著者】 土井英司 【発行周期】 日刊

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