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大震災など「災害後」に激増、卑怯な便乗サギや悪徳商法から身を守る方法をプロが伝授

1月1日に北陸地方を襲い、未だ多くの方の安否が不明となっている能登半島地震。今こそ国民が一致団結して苦境を乗り切るべき時ですが、残念ながら災害後のタイミングを狙い悪事を働く輩が湧いてくるのも現実のようです。今回のメルマガ『詐欺・悪質商法ジャーナリスト・多田文明が見てきた、口外禁止の「騙し、騙されの世界」』ではジャーナリストの多田さんが、自然災害発生後に犯罪や悪質商法が増える要因とその手口を紹介。さらにそれらから身を守る方法や、被害に遭ってしまった際の対応法をレクチャーしています。

能登半島地震による甚大な被害に便乗する詐欺や悪質商法の被害に気をつけるために

1.必ず起きる便乗詐欺などの犯罪と悪質商法

自然災害の後には、きまってこれに便乗した詐欺や悪質商法が起きます。それは詐欺や悪質商法をする側の人たちは、震災などで不安になっている人たちの心に付け込むことで、お金を出しやすい状況になっていることを知っているからです。

すでに能登半島地震が発生して数日後には、人のいない家を狙った窃盗や「ブルーシートをかけます」といって高額な請求などの悪質商法の被害が報道されています。

特に今回の地震では、多くの建物が広い地域で被害を受けていますので、より多くの人たちのところに詐欺や悪質商法の業者がやってくる懸念があります。

災害に便乗した詐欺行為について、1月のヤフーニュース「過去にどんな地震に便乗する手口が起きたのか?能登半島地震の便乗詐欺から身を守るために#専門家のまとめ」にて、注意喚起をしました。

● 過去にどんな地震に便乗する手口が起きたのか?能登半島地震の便乗詐欺から身を守るために#専門家のまとめ

犯罪者は、災害後すぐにアクションを起こします。

これまで、詐欺などの取材をしてきて、良心のかけらもないような人たちが多くいることも知っています。それだけに、犯罪や悪質商法をする者たちは一定数いると考えなければなりません。

しかし今回の地震は元旦で、三が日は役所も、企業もお休みのところが多いので、身を守るための情報もすぐにあげなければならないと思い、記事にした次第です。一人でも多くの方に伝わることを願っています。

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2.なぜ、自然災害後に起きるのか?

本日(1月14日)に、ビートたけしのTVタック(テレビ朝日)にて、闇バイト募集の現状について放送される予定です。

今回の能登半島地震における、詐欺や窃盗、悪質商法の被害拡大の懸念をこれまでの災害以上に持っています。

といいますのも、お金に困った人たちを犯罪者に仕立て上げる、SNS上で募集する闇バイトも多くあり、私たちの身近に存在しているからです。募集に手を染める人たちも増えて、被災地での被害が増えるのではないかと心配しています。

闇バイトの募集に電話をしてわかるのは、彼らの「捕まらない」という嘘です。しかし相手は詐欺をしているグループです。その巧みな言葉にひっかかり、実行犯となる人たちが多いのも実情です。

実は、自然災害後に犯罪や悪質商法が増える要因の一つに、行いやすい状況があります。

私たちがもし、普段の生活で不審な人を見つけたり、何かしらの被害に遭えば、すぐに携帯などで通報ができると思います。もしかすると、防犯カメラ映像により、犯人が特定されるかもしれません。

しかし被災地では、それがすべてできません。地震により電気などライフラインは寸断されて、家の電話は通じず、携帯も電波が届かず、警察への通報がすぐにできません。もし家にセキュリティシステムを入れていても、それが機能しません。

インターフォンさえ使えず、誰かがきたら、ドアをあけて直接に対面しなければならないこともあるでしょう。まさに、犯罪や悪質商法を行うグループにとって犯罪や悪質商法の行為をしやすく「すぐに捕まらない」状況が出てきてしまっているわけです。

地震に便乗した犯罪や悪質商法をする者にとって、この状況はまさに闇バイトなどでよく使われる「捕まらないから」という言葉を使い、犯罪に引き入れやすい状況にあるといえるわけです。

3.騙されないためには、どのような対策が必要なのか。

一日も早いインフラ整備を望みますが、それができない状況下では、近隣の警戒と一人でも多くの警察官による監視の目が必要となります。

そうしたなかで、大学生の男が輪島市にある70代男性の住宅に侵入し、家にあったみかん6個を盗んだとして、現行犯逮捕の報道がありました。

みかん6個(3,000円相当)で逮捕と思った方もいたかもしれませんが、大事なことは「不審に思った近所の住民が身柄を確保し通りがかった警察官に引き渡した」ということです。

電話も通じず通報もできないなかで、近くを巡回している警察官に引き渡せる。こうした環境作りがとても大事だといえます。

騙そうとやってくるのは、個人よりも複数人(組織)でやってくることの方が多いのではないかと思います。そうなると、多勢に無勢だと断りづらい状況に追い込まれますので、一人で家にいる高齢者の方は「無料で点検しています」という業者をできるだけ断るようにしてください。

もし強引に工事をさせられたとしても、諦めないでください。「188(消費者ホットライン)」や近くの消費者センターに相談してください――(この記事はメルマガ『詐欺・悪質商法ジャーナリスト・多田文明が見てきた、口外禁止の「騙し、騙されの世界」』2024年1月14日号の一部抜粋です。続きは、ご登録の上お楽しみください。初月無料です)

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image by: amata90 / Shutterstock.com

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悪徳業者などへの潜入取材した数は100ヶ所以上。数々の現場経験と被害者への聞き取り取材から、詐欺・悪質商法に詳しいジャーナリストとして一線で活動し、多数のテレビ・ラジオに出演している。現在はヤフーニュースのオーサ・公式コメンテーターとして、コメントやニュース記事を執筆中。消費者庁「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」(2017年~18年)の委員も務めた。雑誌「ダカーポ」にて、悪徳商法に誘われたらついていく連載を担当。それをまとめた著書「キャッチセールス潜入ルポ~ついていったらこうなった」(彩図社)はフジテレビで番組化され、ゴールデン枠の特番で第8弾まで放送された。新刊11月予定「信じてみたら、ダマされる。~元統一教会信者だから書けたマインドコントロールの手口」(清談社清談社Publico)

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【著者】 多田文明 【月額】 ¥330/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎月 14日・28日

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