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街のパン屋さんが閉店ラッシュ。あの「高級食パンブーム終焉」の“二の舞”を防げ!

いま日本全国にある「街のパン屋さん」が次々と閉店しています。原因は小麦の高騰や光熱費の値上げですが、中東やウクライナで起きている戦争を終わらせて、この高騰を収束されるのは政府でさえ不可能です。無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』の著者で、繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんは、今パン屋さんができる「やるべきこと」「試してべきこと」を提案しています。

パン屋さん閉店ラッシュ、解決策は世界平和?

物価上昇の波に乗り切れないお店がたくさんあります。

町のパン屋さんもそのひとつ。

原材料費、水道光熱費、人件費などの高騰により、大幅な値上げが必要になっています。

しかし、簡単なことではありません。

値上げには客離れの懸念があり、決断できずにいるお店も。

菓子パン・惣菜パンは、気楽に、気軽に買うことができるのが魅力であり、店主も安くて美味しいパンを食べてもらうことに、喜びを感じる人も多くいます。

このような状況になり、不本意な値上げをするぐらいなら、閉店を選ぶという店主も出てきています。

値上げに踏み切ったお店でも、少額に抑えているので、原価の回収さえ難しいという場合があります。

なぜ、こうした厳しい状況に追い込まれてしまったのでしょうか。解決策はあるのでしょうか。

パン屋さんの一番の問題は、小麦粉価格の高騰。

これは、小麦の産地であるロシアとウクライナの戦争により、正常な流通ができなくなっていることが原因です。

この戦争が終結しない限り、小麦価格が安定することはありません。

また、イランを巻き込んだ中東の争いが、原油の価格を引き上げています。

原油産出国であるイランの情勢が安定しないことには、原油価格も不安定なままです。

つまり、パン屋さんが必要とする、小麦と電気・ガスの価格が上昇しているのは、これらの戦争が原因なのです。

パン屋さんに、以前のような活気を取り戻すには、戦争を終わらせ、世界を平和に導くことが求められます。

しかし、それを望むのは現実的ではありません。

日本政府が本気で取り組んでも、無理な話です。

ならば、戦争の終結をじっと待つしかないのでしょうか。

日銭商売をしているパン屋さんに、そんな体力はありません。

すぐにでも対応策を練り、即実行しなければ、存続は危うくなります。

そこでやるべきは、商品の見直しです。

まずは、利益率の低い商品をリニューアルします。

原価を落とすのではなく、何かをプラスすることで価格を上げ、利益率を高めるのです。

従来商品の価格をそのまま高くしたり、商品を小さくすることは、お客さまの印象が悪くなります。

客離れを起こすことになります。

リニューアルすることで、高級感や特別感を出せば、新しい商品として認識され、手に取ってもらえます。

また、美味しくても、見ためが平凡であったり、シンプルな商品は、値上げが難しいものです。

“豪華そう”に見えるリニューアルが必要になります。

見ためは非常に重要なことです。直接、購買意欲に繋がるからです。

「美味しければ、売れる」は、幻想です。

行列のできているお店の商品は、見ためでもお客さまを圧倒しています。

高くても納得してしまう見ためをしています。

菓子パン・惣菜パンは、原価が高く、手間も掛かりますが、その分値上げしやすいとも言える商品です。

見ためが変われば、価格も変えられます。

新商品を頻繁に出せば、その都度、お客さまが手を伸ばしてくれます。

面倒だと思うかもしれませんが、売りやすいとも言えます。

難しいのは、食パンやバゲットなどの日常用の商品です。

どれだけ美味しくても、高ければ売れません。

高級食パンのブーム終焉を見れば、明らかなことです。

毎日の食パンに、800円、1000円は出せません。

しかし、平均的な価格であれば、買ってくれます。

食パン・バゲットは原価が低いので、利益は見込めます。

ただし、PRが必要になります。

パン屋さんは菓子パン・惣菜パンがメインなので、お客さまはそちらにばかり注目します。

なので、高級食パンのようなイメージ戦略が有効なのです。

特別な食パン、なのに高くない。

ここをアピールしていけば、利益率の高い食パンが売れるようになるのです。

食パン・バゲットが売れるようになれば、菓子パン・惣菜パンの利益率が低くても、経営的には安定させることができます。

食パン・バゲットで高効率な利益確保を狙い、菓子パン・惣菜パンでお客さまを引き寄せるのです。

これが、パン屋さんの閉店危機を乗り越える、ひとつの策だと言えます。

image by: Shutterstock.com

佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント)この著者の記事一覧

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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