これで第一印象が決まる。なぜ「自己紹介」で自分のことばかり話す人は好かれないのか?

 

★自分を知ってもらうために、肩書きや実績以外に大切なこと

最初から過去の実績や仕事力で尊敬してもらう、というのも、ひとつの自己紹介です。

例えば、

「私は〇〇部門の責任者として、売上を前年比150%に伸ばしました」

事実として素晴らしいですよね。ですので、新たな上司への期待や尊敬を得ることもできるでしょう。

一方、

「〇〇部門を担当していまして、チームで協力し、売上も伸びました」

のように、「チームの力」「周囲のサポート」といった言葉を入れるだけでチームや周囲への敬意が感じられ、チームワークを大事にしている印象になります。

このような言い回しにすると、謙虚なイメージが出ます。

今の時代、謙虚になることがかなり大切にされている印象ですが、単に謙虚になろう、ということをいいたいのではありません。

この2つの自己紹介には、言葉選びの巧みさがよく現れているので、そこを解説します。

「責任者として、売上を前年比150%に伸ばした」の場合、まず「責任者」の言葉がポイントです。リーダーとしての自分が優秀だった、という点が強調されます。

一方、

「〇〇部門を担当していまして、チームで協力し、売上も伸びました」

の場合、「担当」という言葉を使っています。責任者ではあったものの、それもひとつの担当業務であり、すなわち、チームメンバーより上か下か、ではなく、単に責任者という役割だった、ということが強調されるのです。

こうすることにより、仕事においてはプロでありつつも、役職に関しては単なる1つの役割であり、自分も含めて皆等しく、そのチームの一員である、と、話し手が意識していることがわかります。

このように、単語ひとつの選び方によって、結果として、相手に伝わるインパクトが変わってくる。

聞いている人はここまで細かく分析しませんが、明らかに伝わってくるものは、違うものになるのです。

ぜひ、その点、ご理解いただけたらと思います。解説が長くて恐れ入ります。

★「感謝」を入れる

自己紹介の中に「ここにいることが嬉しい」「みなさんのおかげで成長できている」などの一言を入れるだけで、印象が大きく変わります。

例:「今日はこの場に参加できて、とても嬉しいです」「いつも周りの方々に助けていただいて、感謝しています」

出会えたことや参加できたことなど周囲への感謝を忘れず、言葉にする。

心の奥でそういう気持ちは誰しも持っているものですが、うっかり言葉にせず、終わらせてしまいがち。

ですので、忘れずに言葉にしておけば、自己主張が強すぎず、親しみやすい雰囲気が生まれます。

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