元SMAPで『新しい地図』の稲垣吾郎(51)、草彅剛(50)、香取慎吾(48)が出演するNHKの教育バラエティ番組『ワルイコあつまれ』(火曜午後11時)が、3月で終了することがわかりました。一部では「中居問題」の巻き添えになったとの見方も浮上していますが、この説に「中居さんのせいじゃないと思う」と首をひねるのは、芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんです。
「中居問題」のとばっちりで『新しい地図』3人の番組が終了!?
NHKの教育バラエティ番組『ワルイコあつまれ』放送終了について、『FRIDAY』が“中居正広さん(52)の女性トラブルを受けたNHKの手の平返しか”という記事を掲載しています。
同番組の初回は2021年秋、不定期の特別番組としてスタートしました。
当時は業界内で“腫れ物扱い”だった『新しい地図』所属の3人、稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾を起用。自分が感じた疑問を素直にそのまま言葉にしてゲストに質問する“子ども記者会見”や、歴史上の偉人たちに扮したタレントがその“人となり”を教えてくれる“慎吾ママの部屋”など、“NHKも結構頑張るじゃん…”と思わせてくれる斬新なコーナーがあり、私も何度かチャンネルを合わせたものでした。
ただ、現在オンエア中の『おむすび』のような“苦痛感”はないものの、私としては“翌週も絶対に観ないと!”という感覚にはついに至らず…。気がつけば3年間、ここまで続いた同番組に拍手を送りたい気持ちでいっぱいです。
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恐らく番組終了は「中居のせい」ではない
『FRIDAY』は番組終了について、“中居正広さんの女性トラブルの巻き添えを食う形で終わりになった”という噂を紹介しています。
『新しい地図』と中居正広さんと言えば思い浮かぶのはただひとつ、『SMAP』という共通点でしょう。
少し前には『WOWOW』が視聴者からの抗議を受けて、中居さん主演の『私は貝になりたい』が放送キャンセルになるという出来事がありました。では、今回の『ワルイコあつまれ』終了は、一体どのように中居さんの“巻き添え”を食ったのでしょうか?
中居さんのホーム・パーティに香取慎吾、草彅剛、稲垣吾郎が頻繁に参加していたなら話は別ですが、そんな噂は一切聞こえてこないのに……です。
それに、この『ワルイコ~』は昨年春、視聴率低迷を理由に土曜日の10時~から火曜日の23時~に移動していて、業界内では“これ以上、視聴率が落ちれば番組終了か…”なんて囁かれてもいましたから、普通に“番組改編にともなう既定路線内の終了”と考えるのが自然なはずですが…。
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実は数字を持っていない『新しい地図』
残念ながら、『新しい地図』が数字(視聴率を取るパワー)を持っていないと私が感じたのは、現在オンエア中の『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』の視聴率推移を見てからです。
よりによって今、フジテレビ系ドラマ番組で主演というタイミングの悪さも当然あるかとは思いますが、第8話までの平均視聴率は約4%…木曜22時~の“木曜劇場”の枠にしては、かなり寂しすぎる数字ですよね。
香取慎吾を主演に、バディに『らんまん』で高評価を得た志尊淳を配置したにしては…。
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“SMAP再結成”の打算?アンダードッグ効果?NHKの真意は
ところで、読者の皆さんの中には、これまでNHKが『新しい地図』のメンバーを積極的にキャスティングしてきた理由について、不思議に思われている方もいらっしゃるかと思います。
草彅の『ブギウギ』、稲垣の『スカーレット』…もちろん所属事務所の精力的で熱心な売り込みが功を奏したのもありますが、私はこれを“アンダードッグ効果”なのでは…と解釈しているのです。
アンダードッグ効果とは、もともと人間が持っている、“弱い立場の人間を助けてあげたいと思う”心理現象の呼び方です。
その弱者が、人知れず他の人の何倍も努力して、苦労しているのを知ればなおさらのこと、助けたいという感情は強くなると言われています。
『SMAP』解散後、ジャニーズ事務所から飛び出した3人の不遇に手を差し伸べた、“弱者に寄り添うNHK”という形をアピールできたという意味では、視聴者からも数多くの賞賛の声が届いたことでしょう。
しかしその効果も、永遠に続くわけはなく…ということで決まった『ワルイコ~』の番組終了だと、私は考えます。
『FRIDAY』が書くように、中居さんの芸能界からの引退で、『SMAP』の復活が100%無くなった瞬間、その復活をあてに3人を厚遇してきたNHKが突き放した…という見立てとは、ちょっと違う解釈になりますが…。
ただ、3人でのレギュラー番組が終了したことで、個々には才能溢れる3人が、今後をどう展開していくのか…ターニングポイントに差し掛かったのは間違いない事実なのかもしれませんね…。
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プロフィール:芋澤貞雄
1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao
image by: フジテレビ