3. AIと視聴データが“作品の方向性”を決める未来
Netflixには莫大な視聴データがある。マジでビビるほど。
・どの国でどんなジャンルが人気か
・どのキャラクターがストレス耐性の高い視聴者に刺さるのか
・序盤の何分で離脱が起きやすいのか
・主人公が男性か女性かで完成後の評価がどう変わるのか
これらが全部“作品制作の指針”になり得えるというわけだ。
もしワーナーの脚本家が新しいバットマンの構想を練っているとして、Netflixがこう伝えたらどうなるだろう。
「過去5年間のデータでは、ヒーローよりアンチヒーローが24%多く視聴され、続編確率も1.5倍です」……脚本の方向性は、自然と変わらざるを得ない。
さらに今後はAIが脚本の草案を作り、人間が調整する未来も確実に訪れる。すでに一部のスタジオではAIがプロット案を作成し、視聴データと照合しながら改良を進めるシステムが始まっているというのだから。
つまり、「AI × データ × 物語文化」の統合。
これは、文化の民主化でもあり、標準化の危険性もはらんだ両刃の剣なのだ。僕が日々感じている「人間の感性」や「魂の震え」は、果たしてAIにどこまで理解できるというのだろうか。
ついそんなやるせない問いが、一心不乱に調べては、チョコチョコと浮かんでしまった。
4. 映画館という“聖域”はどう変わるのか
配信プラットフォームが映画スタジオを飲み込む時代。では映画館はどうなるのか?
結論から言えば、映画館は“終わらないが、変質する”と予想される。
映画館はもともと、巨大なスクリーンで作品を浴びる「儀式」の場だった。しかし、配信が主導権を握る今後は、映画館は以下のような方向へ再定義されるだろう。
・限定プレミア上映
・没入型イベント(4D、VR、体験型シアター)
・ファンコミュニティが集まるリアル空間
・「体験の価値」を高めた場所としての再構築
つまり映画館は“日常の暇つぶし”ではなく、「特別なーーー(『施術家・吉田正幸の「ストレス・スルー術」』2025年12月13日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください、初月無料です)
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