国交正常化以降で最悪と言われていたものの、日本を重視する尹錫悦大統領の就任で一気に雪解けムードとなった日韓関係。韓国サイドの姿勢の変化は、新聞報道を見ても明らかなようです。今回のメルマガ『在米14年&起業家兼大学教授・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』では著者の大澤先生が、大手韓国紙が掲載した自国の反日的野党議員を批判する社説を紹介。その上で、両国間のさらなる相互理解の促進に期待を寄せています。
韓国新聞にみる日韓関係の変化
3月に岸田総理大臣と尹錫悦韓国大統領と日韓首脳会談が実現しました。
そして日韓関係がようやく落ち着いてきていると感じます。
それは韓国の新聞報道にも表れています。以下、中央日報の日本語版、4月8日の社説からの抜粋です。
【社説】韓国民主党議員の見苦しい「訪日政治ショー」
日本を訪問した韓国最大野党・共に民主党「福島原発汚染水放出阻止対応団」議員4人が、原発を管理する東京電力の責任者に会えなかった。
事前の約束がなかったため建物に入れず、道路で横断幕を広げて記者会見をした。
東京電力の職員に原発汚染関連資料を要請する文書を渡しただけだ。日韓議員連盟所属議員をはじめとする主要政治家との面談も実現しなかった。
魏聖坤(ウィ・ソンゴン)議員、梁李媛瑛(ヤン・イ・ウォンヨン)議員、尹永徳(ユン・ヨンドク)議員、尹才ガプ(ユン・ジェガプ)議員が現地会見でハングルの横断幕を広げたことに対し「国内政治用のショー」という批判が出ている。
国会議員なら事実と資料に基づいて判断する必要がある。国際原子力機関(IAEA)は5日、「福島原発の処理水放出とモニタリング計画は信頼に値する」という中間報告書を出した。
しかし対応団団長の魏聖坤議員は「IAEAをすべて信じて任せることはできない」と述べた。
野党が政府の対外政策を評価して問題点を見つけることは必要だ。
しかし外交的事案を持って該当国を訪ねるのは見苦しい。議員外交どころか内輪もめを見せている姿だ。自らの顔に泥を塗る行為はもうやめる時になった。
解説
福島を訪れて、原発汚染排水の海洋放出に反対する韓国の民主党議員を諫める内容です。
「国内向け政治ショーだ」だとの批判を紹介しています。
こういった内容をはっきりと社説として掲載できるようになった事に変化を感じます。
最新統計である2023年1月の訪日外客数を国・地域別にみると、韓国が56万5,200人と最も多く、台湾が25万9,300人、香港が15万1,900人と続いています。
韓国はなんといってもお隣の国です。文化的にも気質的にも(世界の他の国に比べれば)似ています。だからこそ根の深い誤解も生まれる事もあるでしょう。
相互理解がさらに進むことを強く希望します。 (この記事はメルマガ『在米14年&起業家兼大学教授・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』4月9日号の一部抜粋です。この続きをお読みになりたい方はご登録ください。初月無料です)
社会の分断化を推し進める「バランスを欠いた報道」を見極めるために
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