米ドル/円は下落トレンドの上昇局面。下落局面への転換は終値で105円25銭を割り込むこと――正五角形の黄金比率で相場を読み解く「ペンタゴンチャート」の第一人者・川口一晃氏による最新の各通貨ペア分析をお届けします。(☆ペンタゴンチャート分析<為替編>)
※本記事は『☆ペンタゴンチャート分析<為替編>』(2021年2月28日号)の一部抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。本稿で割愛したビットコインの展望もすぐ読めます。
ペンタゴンチャートの見方
(1)ローソク足(値段)は各辺に沿って動いたり、各点に引き寄せられる
(2)各点が変化日になる
(3)各点に引き寄せられたもののその点に到達できなかった場合には反転する
(4)中心点の上方を通過すれば次のペンタゴンは上方か真横、下方を通過すれば真横か下方に付く
(5)時間の逆行は起きてはいけないこととされている
米ドル、ユーロ、豪ドル、ポンド 各通貨ペアチャート分析
米ドル/円 節目を越えた
<先週の動き>
節目のBEライン水準を越えることはできずB点が位置する時間帯より下落に転じていたドル円は、C点が位置する時間帯にかけて下げ止まった後に反発に転じている。先週末にかけては上値の節目であったBEラインを越えてきた。
次の注目日は3月4日前後である。
A点水準:約101円50銭
B点水準:約106円
C点水準:約108円75銭
<今週のポイント>
まずはBEラインに注目したい。BEラインを上回ったことで今度は下値支持線となったBEライン。堅調な展開を維持するのであれば、BEラインを割り込むことなく推移していくことが求められるからだ。逆に言えば、BEラインを割り込むと、再び上値の重たい展開に戻る可能性が出てくる。
D点にも注目したい。週央にD点が位置する時間帯を通過する。したがって、D点が位置する時間帯が変化日となり、新しい流れが出てくるのか否かにも注目したい。
<現在の相場状況>(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
下落トレンドの上昇局面である。下落局面への転換価格(売りシグナル及びロスカット)は、終値で105円25銭を割り込むことである。
<今週のメインシナリオ>
堅調な展開となっている。C点が位置する時間帯を通過した直後より上昇している。また、節目のBEラインが下値支持線となっている。そして、安値からの下値を見ると右肩上がりに推移しているからだ。この場合、107円台に乗せてくることが期待される。
<サブシナリオ>
上値の重たい展開に戻る可能性もある。D点が位置する時間帯が変化日となり、流れが変わる可能性がある。また、右肩下がりのCEラインが上値抵抗線として控えているからだ。この場合、105円を試すことが考えられる。
ユーロ/米ドル 上値は重たく
<先週の動き>
ABラインを超えた後も堅調な展開が続いたのだが、BCラインに到達すると同時に上ヒゲの長いローソク足を示現し値を下げてきた。
次の注目日は3月4日前後である。
A点水準:約1.17ドル
B点水準:約1.24ドル
<今週のポイント>
BCラインに注目したい。上値の重たい展開が鮮明になるのであれば、右肩下がりのBCラインに沿った展開になっていく可能性があるからだ。もちろん、C点水準まで下落することはなくても、BCラインを意識した下落は考えられるということだ。
C点が位置する時間帯にも注目したい。週央にC点が位置する時間帯を通過することで、新しい流れが出てくるのか否かがポイントになるからだ。
<現在の相場状況>(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
上昇トレンドの下落局面である。上昇局面への転換価格(買いシグナル及びロスカット)は、終値で1.216ドルを越えることである。
<今週のメインシナリオ>
上値の重たい展開になっている。上値抵抗線と存在していたBCラインに到達すると同時に下落に転じている。また、右肩下がりのBDラインが上値抵抗線として控えているからだ。この場合、1.190ドルを試すことが考えられる。
<サブシナリオ>
堅調な展開に戻る可能性も残っている。週央にC点が位置する時間帯を通過する。したがって、C点の位置が変化日となり流れが変わる可能性があるからだ。この場合、BDラインを越えて1.24ドルを窺う動きになっていこう。
Next: ユーロ/円 高値更新をしたものの | 豪ドル/円 ど真ん中の時間帯を通過
ユーロ/円 高値更新をしたものの
<先週の動き>
ABラインを越えて新しいペンタゴンの中に入るやいなや、上値の節目水準より上放れている。そして、B点が位置する時間帯にかけて高値を示現するものの、先週末には陰線が出現している。
次の注目日は3月8日前後である。
A点水準:約123円
C点水準:約128円
<今週のポイント>
ACラインに注目をしたい。右肩上がりのACラインが下値支持線として存在しているが、このACラインを維持することが出来るのか否かに注目をしたい。すなわち、ACラインを割り込んでしまうと上値の重たい展開に移行することになるからだ。
B点にも注目したい。B点が位置する時間帯を通過した直後に陰線が出現していることから、B点の位置が変化日となり流れが変ったのか否かにも注目していきたい。
<現在の相場状況>(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
下落トレンドの上昇局面である。下落局面への転換価格(売りシグナル及びロスカット)は、終値で128円00銭を割り込むことである。
<今週のメインシナリオ>
堅調な展開を維持している。A点が位置する時間帯以降、右肩上がりに推移している。また、下値支持線ACラインの上方を推移しているからだ。この場合、130円台乗せの可能性が出てこよう。
<サブシナリオ>
上値の重たい展開に移行する可能性もある。B点が位置する時間帯を通過した直後に陰線が出現している。また、右肩下がりのBCラインが上値抵抗線として控えているからだ。この場合、127円を試す動きになっていこう。
豪ドル/円 ど真ん中の時間帯を通過
<先週の動き>
A点が位置する時間帯を通過した後も上昇を続けた豪ドル円はC点が位置するペンタゴンのど真ん中の時間帯に上値抵抗線BDラインに到達。そして、その直後より大きく値を下げてきている。
次の注目日は3月8日前後である。
A点水準:約79円75銭
B点水準:約84円50銭
C点水準:約81円
<今週のポイント>
C点に注目したい。C点が位置するペンタゴンのど真ん中の時間帯が変化日となり、流れが変ったのか否かがポイントになる。したがって、週明けの動きには注目をしたい。
BDラインにも注目をしたい。堅調な展開に戻るのであれば、上値抵抗線として存在しているBDラインを越えていくことが求められるからだ。
<現在の相場状況>(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
上昇トレンドの下落局面である。上昇局面への転換価格(買いシグナル及びロスカット)は、終値で83円75銭を超えることである。
<今週のメインシナリオ>
上値の重たい展開となっている。C点が位置するペンタゴンのど真ん中の時間帯に高値を示現し、その後に急落。すなわち、C点が変化日となっている。また、上値抵抗線BDラインが存在している。そして、右肩下がりのDEラインも上値抵抗線として控えているからだ。この場合、81円を試す可能性がある。
<サブシナリオ>
堅調な展開に戻る可能性も残っている。中心点C点の上方を通過したことで、下値は限定的と考えることができるからだ。この場合、再び高値を窺う動きになっていこう。
Next: ポンド/円 週明けの動きに注目
ポンド/円 週明けの動きに注目
<先週の動き>
B点が位置する時間帯を通過することで、どのような動きになるのかが注目された。実際には上値抵抗線として存在していたBDラインを越えて上昇トレンドが続いた。ただし、先週末にかけて陰線が連続している。
次の注目日は3月2日前後である。
A点水準:約142円40銭
B点水準:約148円
C点水準:約160円
<今週のポイント>
BDラインに注目したい。上値抵抗線として存在していたBDラインを越えることで上昇トレンドは続くのか、それとも右肩下がりのBDラインに沿って推移していく可能性があるのかを確認する必要があるからだ。
C点にも注目したい。週明けにC点が位置する時間帯を通過することで、新しい流れが出るのか否かがポイントになるからだ。
<現在の相場状況>(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
上昇トレンドの上昇局面である。下落局面への転換価格(売りシグナル及びロスカット)は、終値で147円50銭を割り込むことである。
<今週のメインシナリオ>
堅調な展開を維持している。B点が位置している時間帯を通過した後も上昇が続いている。また、右肩下がりの上値抵抗線BDラインを越えてきているからだ。この場合は150円台に乗せていくことが考えられる。
<サブシナリオ>
上値の重たい展開に移行する可能性が出てきた。C点が位置する時間帯を通過することで流れが
変わる可能性がある。また、右肩下がりのBDラインに沿って推移していく可能性も残っている。
そして、右肩下がりのCDラインが上値抵抗線として存在しているからだ。
この場合、146円を試す可能性がある。
※本記事は『☆ペンタゴンチャート分析<為替編>』(2021年2月28日号)の一部抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
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