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7日の米国市場ダイジェスト:NYダウ104ドル高、FOMC議事要旨を好感

■NY株式:NYダウ104ドル高、FOMC議事要旨を好感

米国株式市場は上昇。ダウ平均は104.42ドル高の34681.79ドル、ナスダックは1.42ポイント高の14665.06で取引を終了した。景気回復の頭打ち感が台頭し、10年債利回りが4カ月ぶり低水準となると、警戒感から寄り付き後、下落。しかし、連邦準備制度理事会(FRB)が公表する6月連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨待ちで、調整色が強まる中、押し目買いに上昇に転じた。議事要旨では特に警戒されていたようなタカ派色が強まらなかったため安心感が広がり買いが継続。長期金利の低下でハイテク株の買いも続き、ナスダック総合指数は連日史上最高値を更新して終了した。セクター別では、テクノロジー・ハード・機器が上昇した一方で、自働車・自動車部品とエネルギーが下落した。

携帯端末のアップル(AAPL)は、下半期の業績拡大に楽観的な見方が広がり、買われた。家電メーカーのワールプール(WHR)やビールメーカーのボストンビア(SAM)はアナリストによる投資判断引き上げを受けて、上昇。一方、世界各国で新型コロナのデルタ株などの変異ウイルス感染拡大を受けて、航空会社のアメリカン(AAL)、ユナイテッド(UAL)などが下落。また、石油会社のエクソン・モービル(XOM)やシェブロン(CVX)は原油価格の下落に連れ、売られた。

FRBは6月に開催したFOMCの議事要旨を公表。その中で、多くの参加者が雇用最大化の目標には程遠いと判断したことが明らかになった。

■NY為替:ドル上げ渋り、FOMC議事要旨はタカ派的ではないとの見方も

7日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円51銭から110円81銭まで上昇後、110円63銭で引けた。米連邦公開市場委員会(FOMC)会合の議事要旨はタカ派に傾斜するとの思惑でドル買いが一時優勢となったが、5月JOLT求人件数が予想を下回つたほか、FOMC議事要旨で新たな情報はなく、量的緩和策の段階的な縮小(テーパリング)を急ぐ姿勢は確認されなかったことから、ドル買いは後退。

ユーロ・ドルは1.1836ドルまで上昇後、1.1782ドルまで下落して、1.1794ドルで引けた。欧州委員会が夏期経済見通しで域内の成長見通しを引き上げたため、ユーロ買いが一時強まった。その後、タカ派FOMC議事録を織り込むドル買いに押された。ユーロ・円は130円90銭から130円43銭まで下落。ポンド・ドルは1.3842ドルまで上昇後、1.3754ドルまで反落した。ドル・スイスは0.9223フランまで下落後、0.9268フランまで上昇した。

■NY原油:続落で72.20ドル、ユーロ安などを意識した売りが増える

NY原油先物8月限は続落(NYMEX原油8月限終値:72.20 ↓1.17)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は、前営業日比-1.17ドルの72.20ドルで通常取引終了。時間外取引を含めた取引レンジは71.07ドル-74.86ドル。ロンドン市場の中盤にかけて74.86ドルまで買われたが、ニューヨーク市場の中盤にかけて71.07ドルまで反落。前日に続いて利益確定を狙った売りが入った。ユーロ安ドル高の相場展開も嫌気されたようだ。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  39.75ドル   -0.32ドル(-0.80%)
モルガン・スタンレー(MS) 90.03ドル   -0.18ドル(-0.20%)
ゴールドマン・サックス(GS)367.67ドル  -2.19ドル(-0.59%)
インテル(INTC)        55.96ドル   -0.13ドル(-0.23%)
アップル(AAPL)        144.57ドル  +2.55ドル(+1.80%)
アルファベット(GOOG)    2601.55ドル +6.13ドル(+0.24%)
フェイスブック(FB)     350.49ドル  -2.29ドル(-0.65%)
キャタピラー(CAT)      214.69ドル  +1.17ドル(+0.55%)
アルコア(AA)         36.23ドル   -0.24ドル(-0.66%)
ウォルマート(WMT)      139.71ドル  -0.23ドル(-0.16%)

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