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11日の米国市場ダイジェスト:NYダウ220ドル高、インフレ高進への脅威が後退

■NY株式:NYダウ220ドル高、インフレ高進への脅威が後退

米国株式市場はまちまち。ダウ平均は220.30ドル高の35484.97ドル、ナスダックは22.95ポイント安の14765.14で取引を終了した。7月消費者物価指数(CPI)の伸びが一段落しインフレ高進への脅威が後退。金融引き締めを急ぐ必要性が示されなかったため、寄り付き後、上昇した。インフラ投資が回復を強めるとの期待も根強く、ダウは終日堅調に推移。連日、史上最高値を更新し、引けた。一方、ナスダックは下落。セクター別では、運輸・銀行が上昇した一方で、医薬品・バイオ、半導体・同製造装置が下落。

航空会社のサウスウェスト(LUV)は、新型コロナ・デルタ変異株流行が売上に影響すると警告し、見通しを下方修正したが、根強い経済活動再開にともなう需要拡大への期待が相殺し、堅調推移となった。ファーストフードチェーンのウェンディーズ(WEN)は第2四半期決算の内容が予想を上回り、上昇。運送会社のフェデックス(FDX)や投資会社のブラックストーン(BX)はアナリストによる投資判断引き上げを受けて、買われた。一方、バイオのモデルナ(MRNA)は年初来の株価上昇が行き過ぎと懐疑的見方が投資家間に広がり、利益確定などで大きく売られた。

ネットオークションを運営するイーベイ(EBAY)は取引終了後に第2四半期決算を発表。まちまちの結果を受けて、時間外取引で下落している。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:ドル弱含み、米インフレ加速の懸念和らぐ

11日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円71銭から110円31銭まで下落して、110円43銭で引けた。この日発表された7月米消費者物価指数(CPI)と同コア指数の伸びは前月から鈍化し、インフレがピークをつけたとの見方が強まったほか、10年債入札の好調な結果を受けて米国債相場が上昇。長期金利低下に伴うドル売りが優勢となった。

ユーロ・ドルは1.1713ドルから1.1753ドルまで上昇して1.1741ドルで引けた。ユーロ・円は129円80銭まで上昇後、129円60銭まで下落。ポンド・ドルは1.3827ドルから1.3888ドルまで上昇した。ドル・スイスは0.9235フランから0.9203フランまで下落した。

■NY原油:続伸で69.25ドル、インフラ投資法案成立への期待などが支援材料に

NY原油先物9月限は続伸(NYMEX原油9月限終値:69.25 ↑0.96)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は、前営業日比+0.96ドルの69.25ドルで通常取引終了。時間外取引を含めた取引レンジは66.67ドル-69.45ドル。米議会上院でインフラ投資法案が可決し、法案成立の可能性がやや高まっていることや長期金利の伸び悩みが買い材料となったようだ。ただ、アメリカ政府は石油輸出国機構(OPEC)加盟国とその他の産油国が含まれるOPECプラスに対して原油増産を要請しており、原油先物の上げ幅はやや縮小した。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  41.95ドル   +0.52ドル(+1.26%)
モルガン・スタンレー(MS) 103.88ドル  +1.84ドル(+1.80%)
ゴールドマン・サックス(GS)413.89ドル  +5.92ドル(+1.45%)
インテル(INTC)        54.14ドル   +0.20ドル(+0.37%)
アップル(AAPL)        145.86ドル  +0.26ドル(+0.18%)
アルファベット(GOOG)    2753.79ドル -8.14ドル(-0.29%)
フェイスブック(FB)     359.96ドル  -1.17ドル(-0.32%)
キャタピラー(CAT)      221.66ドル  +7.59ドル(+3.55%)
アルコア(AA)         44.66ドル   +0.79ドル(+1.80%)
ウォルマート(WMT)      150.01ドル  +1.33ドル(+0.89%)

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