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日経624円安「ブルームバーグショック」日銀追加緩和見送りで失望売り進む=山本伸一

4月28日(金)の日経平均株価は4日続落。反発スタートも金融政策をきっかけに崩れ、高値から900円超の下落を余儀なくされました。5日移動平均線(17264.32円)や大台17,000円を割り込み、25日移動平均線(16,629.90円)近辺まで水準を落としています。(『プロの視点。今、乗るべき銘柄が見えてくる。』山本伸一)

日経平均は16,666.05円 金融政策失望で後場に崩れ4日続落

日経平均は624円安 日銀政策「現状維持」で急落

4月28日(金)の東京株式市場では、米国金融政策確認後の米国株高、円安推移を好感した見直し買いが先行。日経平均株価始値は17,438.99円の反発スタートに。寄り付き後は、日経平均株価が5日移動平均線に乗り直し、金融政策期待の買いを伴って堅調展開。節目17,500円台に乗り直していました。

ただ、昼休みに伝わった日銀金融政策決定会合の政策声明は「現状維持」となり、午前では期待先行の動きが見られていたことから、昼休みのない日経平均先物が急落。為替相場でも円高推移が確認されており、後場寄りから急落。大台17,000円を割り込み、下げ幅は600円を超えています。

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日経平均株価終値は、624.44円安の16,666.05円。東証1部の売買代金は概算で3兆1868億円。東証1部の売買高は概算で31億5932万株。値上がり銘柄は228(11%)に対し値下がりは1681(86%)、変わらずは41(2%)となりました。

日経平均株価 15分足(SBI証券提供)

米ドル/円 15分足(SBI証券提供)

25日線割れ目前

日経平均株価は4日続落。反発スタートも金融政策をきっかけに崩れ、高値から900円超の下落を余儀なくされました。5日移動平均線(17,264.32円)や大台17,000円を割り込み、25日移動平均線(16,629.90円)近辺まで水準を落としています。

中核銘柄は軒並み安

金融政策失望による後場からの指数大幅続落とともに三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>、みずほFG<8411>のメガバンクが軟調。円高推移とともにトヨタ<7203>、ソニー<6758>の外需関連も安く、指数を押し下げています。

日経平均株価構成比率上位では決算売りに見舞われたファナック<6954>が安く、ファーストリテイリング<9983>、ソフトバンク<9984>も相場調整とともに売り込まれており、指数レバレッジETFの日経レバレッジETF<1570>も大幅安。一方、日経ダブルインバース<1357>は買い進まれました。

売買代金上位では、決算銘柄の任天堂<7974>、野村ホールディングス<8604>、デンソー<6902>が売られた半面、米販売車の燃費データは正確と伝わった三菱自動車<7211>、決算再評価のアルプス電気<6770>、花王<4452>、キーエンス<6861>、富士フイルム<4901>などが物色されています。

セクターでは、業種別株価指数騰落で全業種が下落。値下がり上位に証券先物、銀行、海運、保険、鉄鋼、その他金融、不動産、その他製品、輸送用機器、ゴム製品、紙パルプなどが並びました。

一方、値下がり下位には水産農林、小売、空運、電気ガス、化学、電気機器、情報通信、ガラス土石となっています。

個別では、富士フイルム<4901>、花王<4452>、日本航空電子工業<6807>、富士電機<6504>、カワチ薬品<2664>など決算銘柄が買われました。

新興市場では、UBIC<2158>、LITALICO<6187>、CRIミドルウェア<3698>、アウンコンサル<2459>、アスコット<3264>、チエル<3933>、ジャパンティッシュ<7774>、ガーラ<4777>などが賑わっています。

Next: 注目銘柄/週末のシカゴ日経先物は1万5860円、さらに下げ幅拡大



注目銘柄

日経ダブルインバース<1357> 3,020円 前日比+213円(+7.59%)

後場急騰。FOMC後のリスク選好ムードで前場は軟調に推移していたものの、昼休みに伝わった日銀金融政策が現状維持となり、緩和期待先行の流れからのネガティブサプライズとともに指数が急落、インバース型の同銘柄は大きく買い直されている。一方、金融関連やレバレッジETFの日経レバレッジETF<1570>は後場から売り込まれた。

ファナック<6954> 16,505円 前日比-1,820円(-9.93%)

暴落。前営業日引け後発表の本決算および次期業績予想が減収減益となり、市場コンセンサスを下回ったほか、2期連続の減速を嫌気した投げ売りに押されている。決算銘柄では野村ホールディングス<8604>、スタンレー電気<6923>、日野自動車<7205>なども売られた。

アルプス電気<6770> 1,990円 前日比+180円(+9.94%)

急伸。前営業日には米アップルの決算内容を受けて売り込まれていたものの、前営業日引け後発表の本決算で明らかにした今期予想では減益想定も市場予想を上回っており、見直し買いを集めている。大きく売り込まれていた三菱自動車<7211>も米販売車の燃費データは正確と伝わり、大きく切り返した。

海外市場動向~週末のシカゴ日経先物は1万5860円、さらに下げ幅拡大(4/30更新)

NYダウ

NYダウ 日足(SBI証券提供)

米ドル/円

米ドル/円 日足(SBI証券提供)

WTI原油先物

WTI原油先物 日足(SBI証券提供)

シカゴ日経平均先物円建

シカゴ日経平均先物円建 日足(SBI証券提供)

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プロの視点。今、乗るべき銘柄が見えてくる。』(2016年4月28日号)より一部抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による

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