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不動産屋を一発で怒らせるNGワードとは?希望の物件が買えなくなることも=姫野秀喜

不動産を購入するとき、通常は仲介業者が入ることになります。取引が成立するまで何度もやりとりをすると思いますが、実は「絶対に言ってはいけない」ひとことがあります。(『1億円大家さん姫ちゃん☆不動産ノウハウ』姫野秀喜)

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プロフィール:姫野秀喜(ひめの ひでき)
姫屋不動産コンサルティング(株)代表。1978年生まれ、福岡市出身。九州大学経済学部卒。アクセンチュア(株)で売上3,000億円超え企業の会計・経営計画策定などコンサルティングに従事。合間の不動産投資で資産1億円を達成し独立。年間100件以上行う現地調査の情報と高い問題解決力で、顧客ごとに戦略策定から実行までを一貫してサポートしている。

なかなか出ない一等地の売り物件

以前、弊社のお客さんで、東京の一等地にある高級住宅の購入を希望されている方がおられました。その方はご夫婦の所得も非常に高く、1億円以上するような高級住宅でも購入できるほどの方々です。

昔から懇意にしている方でしたので、ご要望を詳細に伺って、妥協せずに物件探しを継続しました。

しかし、間取りや築年数、車庫の有無などとともに、エリアとしてその高級住宅の住所でないとダメということで、なかなか物件探しは難航しました。

やはり住所縛りをすると、そもそも物件の出現数が激減してしまうので、探すのは難しいのです。

探し始めて数か月した頃、運よく、その一等地に売り物件が出ました。

正直、なかなか売り物件が出るエリアではなく、出てもすぐに売れてしまうような一等地です。

残念なことに先客アリ

速攻で買付を入れてみたものの、やはりすでに先客がいたため、2番手となってしまいました。

2番手になったときは、私もお客さんも、がっかりしました。

一応、売主側の業者さんには、「1番手の方がダメになったら、こちらにお話を回していただけると幸いです」とお伝えしておきました。

なぜ?2番手の弊社に売りたいとの連絡

まぁ、めったに売り物件が出ないエリアですし、まず間違いなく今の1番手の方に購入されてしまうだろうなと、期待せずにいました。

すると、なんとミラクルが起きたのです!

2番手になった数日後、売主側の業者から連絡があり、1番手の方ではなく、2番手の弊社のお客さまに売りたいと申し出てくれたのです。

Next: なぜ1番手の客は拒否された?不動産業者に言ってはいけないこと



不動産業者に絶対に言ってはいけないこと

どうして、1番手の方に売りたくないのか。

その理由を尋ねたところ、1番手の方は売主業者に対して「両手取引なんだから、仲介手数料半分にしてよ」と言ってきたからだそうです。

「そういうことを言う人とは取引したくない」と、売主の業者は理由を説明してくれました。

1番手になった方は、売主業者の逆鱗に触れてしまったのです。

「仲介手数料の値引き」は、仲介業者に絶対に言ってはいけないことです。端数程度ならまだしも、半分にして欲しいなんてのは、言語道断です。

「あなたの仕事の価値は半分です」と言われたようなものです。売主側業者が怒るのも、無理はありません。

融資を受けられない仲介手数料

確かに私も投資家のときは、仲介手数料が安くなったらいいな…と思っていました。

しかし、実際に仲介をやってみると、いかに経費が掛かり、法的リスクを背負っているのかということがわかり、むしろ3%では安いなと思うようになりました。消費税より安いんですからね。

買主が仲介手数料を高いと思うのは、融資で借りることができないからではないでしょうか。

融資で支払う物件本体価格については高いと思わないのに、本体価格のたった3%が惜しいのは、やはり自己資金で支払うからだと思います。

そういう意味では、住宅ローンと同じように、投資用ローンでも、銀行が諸費用まで含めて融資してくれると嬉しいんですけどね。

そうすればたぶん、「仲介手数料を安くしてくれ」なんて業者から一瞬で嫌われることを言う買主も減ると思います。

まぁ、いずれにせよ、その1番手の人は残念ながら降格となり、弊社のお客さまが購入することができました。そのことについては結果オーライ、感謝です。

業者に絶対に言ってはいけないことを言ってしまうと、二度とその業者から良い情報が来なくなりますので、注意しましょうね。

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image by:polkadot_photo / Shutterstock.com

1億円大家さん姫ちゃん☆不動産ノウハウ』(2021年10月28日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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