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米国株高を映して買い戻しの動き強まる【クロージング】

13日の日経平均は3営業日ぶりに反発。202.72円高の28640.49円(出来高概算9億5000万株)で取引を終えた。前週末の米国市場では、注目された11月米消費者物価指数が市場予想を上回ったものの概ね予想の範囲内との見方から主要株価指数がそろって上昇。この流れを引き継ぐ格好から半導体や電子部品などのハイテク関連株中心に買いが先行。前場中盤には28793.32円まで上げ幅を広げた。ただし、14日から始まる米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果待ちとのムードは強く、積極的に上値を買い上がる向きも少なく、買い一巡後は高値圏でのもみ合が続いた。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり銘柄が1100を超え、全体の過半数超を占めた。セクター別では、海運が2%を超える上げとなったほか、保険、その他金融、ゴム製品など19業種が上昇。一方、輸送用機器、不動産、サービス、繊維製品など14業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ、東エレク、アドバンテス、ダイキン、信越化が堅調だった半面、リクルートHD、トヨタ、富士フイルム、日立建機、ヤマハ発が軟調だった。

国内証券が目標株価を大きく引き上げたことが好感され、郵船、商船三井、川崎船の大手海運3社がそろって値を上げたほか、通期業績予想を上方修正した三井ハイテクは制限値幅いっぱいまで買われた。

日経平均はひとまず反発したが、先週の下げ幅すべてを取り戻すまでには至らなかった。今週の最大の注目イベントであるFOMCについては、テーパリング(量的金融緩和の縮小)ペースの加速が決定され、量的緩和は来年3月に終了するという想定通りの結果なら、いったんはアク抜けも意識される可能性はあるだろう。ただし、イベントを通過するまでは盛り上がる雰囲気になく、薄商いの膨らみづらい需給状況のなか、25日線水準である28900円近辺で強弱感は対立しやすい。目先のイベントを通過するまでは狭い値幅でもみ合い展開が続きそうだ。

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