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底堅さは意識されるものの、FOMC議事要旨などを控えて方向感定まらず【クロージング】

25日の日経平均は小幅に続落。70.34円安の26677.80円(出来高概算11億6000万株)で取引を終えた。前日の米国市場でグロース株が売られた流れや円高傾向を背景にハイテク株や輸出関連株中心に売りが先行し、取引開始後には一時26578.03円まで下落する場面があった。ただし、時間外取引での米株先物がしっかりで推移していたことから、押し目を拾う動きも見られ、後場寄り付き直後には26795.89円とプラスに転じる場面も見られた。もっとも、エヌビディアの決算や米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の発表を控えるなかで方向感が定まらず、全般は小甘い展開だった。

東証プライムの騰落銘柄は値下がり銘柄が1100を超え、全体の約6割を占めた。セクターでは、不動産、海運、電気ガス、精密機器、ゴム製品など18業種が上昇。一方、その他製品、水産農林、サービス、輸送用機器、保険など15業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、東エレク、第一三共、ネクソン、テルモ、住友不がしっかりだった半面、ソフトバンクG、リクルートHD、電通グループ、ファーストリテ、任天堂が軟化した。

前日の米国市場は、ソーシャルメディア関連のスナップが業績見通しを大幅に引き下げたほか、5月のPMIなど経済指標が市場予想を下振れたため、景気後退懸念からグロース株中心に売られ、ナスダック指数やSOX指数は2%を超える下落となった。この流れを受け、電子部品関連などハイテク関連株の一角が売られ、円安一服を受けて自動車株も値を消した。一方、国内の経済活動の再開への思惑から海運株や不動産など景気敏感株には値を上げる銘柄が目立っていた。

ただ、東京市場は主力企業の決算発表が一巡し、新たな手掛かり材料に欠けるほか、米国では今夜、FOMC議事要旨が発表される予定だ。米国の金融引き締めに向けた積極姿勢については、「相場に織り込み済み」との見方が大半で、相場に大きな影響を与えるようなサプライズにつながることはないとみられるが、「売買を手控える口実にはなってしまった」との指摘が多い。目先は材料待ちの状態で、森より木をみる展開が続きそうだ。

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