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日経平均は3日ぶり小反落、米経済指標の大幅下振れも底堅い展開

日経平均は3日ぶり小反落。15日の米株式市場でダウ平均は151ドル高と4日続伸。8月NY連銀製造業景気指数が大幅に落ち込んだことやゼロコロナ政策に伴う中国の低調な経済指標もあり、景気減速懸念から売りが先行。ただ、金利低下に伴うハイテク株の上昇が相場を支援し、主要株価指数は揃って上昇に転じて終了した。ナスダック総合指数は+0.61%と続伸。一方、昨日までの2日間で1000円超も上昇していた日経平均は短期的な過熱感もあり42.25円安からスタート。朝方は売りが先行し、28752.88円(118.9円安)まで下落したが、前日の米株高も支えに持ち直すと、アジア市況が堅調な中、前場中ごろには一時プラスに転換。ただ、4-6月期決算が一巡して材料不足のなか、心理的な節目の29000円手前では上値も重かった。今晩の米7月鉱工業生産やウォルマートなど米小売企業の決算も前に様子見ムードが強く、その後は前日終値を挟んだ一進一退が続いた。

 大引けの日経平均は前日比2.87円安の28868.91円となった。東証プライム市場の売買高は9億6965万株、売買代金は2兆4062億円だった。セクターでは海運、石油・石炭、鉱業が下落率上位となった一方、その他製品、空運、サービスが上昇率上位となった。東証プライム市場の値下がり銘柄は全体の52%、対して値上がり銘柄は43%となった。

 個別では、米中経済指標の下振れで景気後退懸念が強まるなか、郵船、川崎汽船、商船三井の大手海運が揃って大幅安。NY原油先物価格が1バレル=90ドルを割り込んだことでINPEX、コスモエネHDが下落。資源価格も全般下落しており、三菱マテリアル、大紀アルミニウムなども安い。マツダ、日産自などの自動車関連のほか、川崎重工業、IHIの機械・防衛関連、村田製、TDKの電子部品関連の一角も軟調。今期減益見通し及び中計目標の物足りなさが嫌気されたテスHDが急落したほか、第1四半期が大幅減益となったUMCエレも大きく売られ、東証プライム市場の下落率上位に並んだ。第1四半期減益決算が嫌気されたSBIHDも下落となった。

 一方、東証プライム市場の売買代金上位ではダブル・スコープ、ギフティが急伸し、レノバ、エムスリー、メルカリも大きく上昇。SHIFT、ラクスなどのグロース(成長)株も全般高い。バンナムHD、コナミG、スクエニHD、コーエーテクモHDといったゲーム関連も総じて強い動き。前日に決算を発表したレアジョブ、リブセンスは揃って急伸し、東証プライム市場の上昇率上位に並んだ。高水準の自社株買いが好感された日機装、旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンス等による株式の大量買い付けで思惑が強まったジャフコGなども急伸。好決算やアマゾン・三井物産との資本業務提携が好感されたアイスタイルはストップ高比例配分となった。

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