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日経平均は反落、1カ月ぶり高水準の米長期金利を嫌気し29000円割れ

日経平均は反落。17日の米株式市場でダウ平均は172ドル安と6日ぶりに反落。英国のインフレ率が40年ぶりの高水準となったほか、1カ月ぶりに一時2.9%台に乗せた米10年債利回りの上昇が嫌気された。連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、参加者が過剰な引き締めリスクに言及したことが明らかになり、ハト派と捉える動きから金利が伸び悩んだことで、終盤にはやや下げ幅を縮小した。ナスダック総合指数は-1.25%と続落。日経平均は265.37円安の28957.40円からスタート。朝方は売りが先行し、一時28846.52円(376.25円安)まで下落。一方、ナスダック100先物の下げが限定的だったことで、その後は下げ渋り、前引けにかけては一時28999.64円まで戻した。ただ、心理的な節目の手前で失速すると、その後は軟調なアジア市況もあり、大引けまで28900円台でのもみ合いが続いた。

 大引けの日経平均は前日比280.63円安の28942.14円となった。東証プライム市場の売買高は9億8793万株、売買代金は2兆3080億円だった。セクターでは精密機器、輸送用機器、不動産が下落率上位となった一方、鉱業、電気・ガス、その他製品が上昇率上位となった。東証プライム市場の値下がり銘柄は全体の70%、対して値上がり銘柄は26%となった。

 個別では、ファーストリテ、ソニーG、信越化学など値がさ株のほか、キーエンス、ファナック、SMCのFA関連株などの下落が大きめ。円安進行の一服でトヨタ自、日産自など輸送用機器も大幅安。リクルートHD、ベイカレントなどのグロース(成長)株が崩れており、東証プライム市場の下落率上位にはネットプロHD、SREHD、ラクス、マネーフォワードなどの中小型株グロース株が並んだ。米アナログ・デバイセズの決算を受けたフィラデルフィア半導体株指数(SOX)の大幅安を嫌気し、アドバンテスト、スクリンなどの半導体関連も軒並み安。配当権利落ちの西松屋チェーンも大きく売られた。

 一方、レーザーテック、外資証券が目標株価を引き上げた新光電工が逆行高。任天堂が買われ、メルカリは切り返して大幅高。米エネルギー情報局(EIA)の統計で、原油の週間在庫の減少や原油輸出の増加が確認されたことで、石油資源開発、INPEXが堅調で、資源関連では大阪チタニウムが高い。連日でストップ高となっていたアイスタイルは本日も急騰。米シスコが好決算を発表したことで、パートナーを務めるネットワンシステムズが大きく買われた。東証プライム市場の上昇率上位にはリブセンス、光通信、イリソ電子のほか、エフオン、エンビプロHD、松田産業などの脱炭素関連が入った。

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