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日経平均は5日ぶり反落、雇用統計前のFRB高官タカ派発言を嫌気

日経平均は5日ぶり反落。6日の米株式市場でダウ平均は346.93ドル安と続落。連邦準備制度理事会(FRB)の急速な利上げを懸念する売りが続いた。低調な雇用関連指標を受けて長期金利が低下すると一時上昇に転じたが、FRBの3人の高官が揃って利上げ継続の必要性を再主張したことで長期金利が上昇したため結局売りに押された。ナスダック総合指数も-0.67%と続落。米国株安を受けて日経平均は連日の上昇の反動もあり335.38円安と27000円割れからスタート。一方、時間外取引のナスダック100先物などが堅調に推移するなか、日経平均は寄り付き直後から下げ渋る展開となり、その後は緩やかに値戻しが進む展開、前場終盤には27198.91円(112.39円安)まで下げ幅を縮めた。ただ、今晩に米9月雇用統計を控えるなか午後は様子見ムードが広がり、こう着感の強い動きに終始した。

 大引けの日経平均は前日比195.19円安の27116.11円となった。東証プライム市場の売買高は11億1196万株、売買代金は2兆7196億円だった。セクターでは海運、保険、機械を筆頭に全般売り優勢の展開となり、上昇したのは陸運、空運の2業種のみとなった。東証プライム市場の値下がり銘柄は全体の68%、対して値上がり銘柄は27%だった。

 個別では、米AMDの業績下方修正や韓国サムスン電子の減益決算を受けてアドバンテストやスクリンなどの半導体関連が下落。ディスコは速報値での出荷額がネガティブ視されたことも加わり大幅安。ハイテクではTDK、イビデン、新光電工をはじめ全般大きく下落。三菱UFJ、第一生命HDの金融関連や、郵船、商船三井の海運、三菱重工、IHI、住友鉱山、日本製鉄などの市況関連株が総じて軟調。マツダ、日産自、三菱自の自動車関連も安い。7&I−HDは業績予想を上方修正も事前の観測報道から出尽くし感に繋がり大きく下落。オンワードも同様に決算が出尽くし感に繋がった。住友化学は営業利益の下方修正で下落。C&Rは6-8月の営業減益が嫌気されて急落した。

 一方、前日にレーティング格上げがあったレーザーテックは半導体関連の中で大きく逆行高。ダブル・スコープも連日で大幅高。JR東日本、JR東海の陸運、JAL、ANAHDの空運のほか、エイチ・アイ・エス、エアトリ、オープンドアなどインバウンド関連が総じて高い。ロームは業績予想を上方修正し大幅に上昇。レーティング最上位でのカバレッジが観測されたエノモト、上半期決算が堅調だった乃村工藝社はそれぞれ急伸となった。

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