先週は、まず日銀の金融政策決定会合前の思惑から、その後は同会合の決定を受けて、さらにはその反動という形で、日本の株価指数や特に米ドル円相場が、大きく上下に揺れ動きました。今週はどう動くか?世界的に大きな材料が少なく、一方で米企業決算の発表社数が多いです。このため市場では、企業業績への注目度が高まり、かつ業績内容は不振を見込むため、世界的に株価の下落基調が鮮明になると懸念します。(『 馬渕治好の週次メモ「時の花」 馬渕治好の週次メモ「時の花」 』)
※本記事は有料メルマガ『馬渕治好の週次メモ「時の花」』2023年1月23日号の一部抜粋です。毎週いち早く馬渕氏の解説をご覧いただくには、今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。市場急変時には号外の配信もあります。
今週(2023/1/23~1/27)の日経平均予想: 2万6,000~2万7,000円
(先週の予想:2万5,300~2万6,000円、実績値:2万5,748.10~2万6,816.68円)
先週は、日銀の金融政策決定会合を材料に、日本株は上下に大きく振れるだろう、と見込んでいた。実際の市況も荒い動きとなったものの、当方の見通しに比べ、株価下落は限定的で、上振れ幅が想定以上に大きかった。
先週末(1/20、金)の米国株価(特にナスダック総合指数)が、その前日の引け後に発表されたネットフリックスの決算を受けて上伸し、そのため今週初の日本株も上昇して始まっている。ただ、総じて米10~12月期決算は、前年比減益が予想されており、足元の日米株の上振れは楽観に過ぎると判断する。
今週以降の内外の株価は、しだいに下向きの動きを強めていくと懸念する。
今週(2023/1/23~1/27)の米ドル円相場予想: 127.50~130.00円
(先週の予想:125.00~128.50円、実績値:127.22~131.58円)
先週の円相場は、日銀の金融政策決定会合を巡って上下に荒い展開となった。当メモでもそうした値動きの激しさは見込んではいたが、円高の動きが想定外に限定的で、円安が予想以上に大きく進んだ。
今週は内外のマクロ経済指標の発表等で、米ドル円相場を大きく動かしそうなものが見出しがたく、米国企業の10~12月期の決算とそれによる米国株価の動きが注目されよう。先週発表された12月の米小売売上高や鉱工業生産などは米景気の悪化を示したが、企業収益も総じては不振だと見込まれており、米ドルを押し下げる要因となるだろう。
Next: 米国経済ピークアウトの兆候がくっきり?主要経済指標の推移
今週の1枚:米国の主要経済指標の推移(季節調整済値)
先週発表された米国の12月分の経済統計では、1月18日(水)発表の小売売上高(前月比は11月が0.6%減から1.0%減に下方修正されたうえ、12月分は事前予想の0.8%減に対し1.1%減)や鉱工業生産(前月比は11月が0.2%減から0.6%減に下方修正されたうえ、12月分は事前予想の0.1%減に対し0.7%減)が弱く、市場には米景気についての警戒感が広がった。
実際に米国の主要な経済指標を長期的に眺めると(図)、先行して大きく悪化していた住宅関連統計だけではなく、前述の小売売上高や鉱工業生産などひところまで堅調だった指標も、徐々にピークアウトの様相が明らかになりつつある。 ※本記事は有料メルマガ『馬渕治好の週次メモ「時の花」』2023年1月23日号の一部抜粋です。毎週いち早く馬渕氏の解説をご覧いただくには、今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。本記事で割愛した項目もすぐ読めます。
『『
馬渕治好の週次メモ「時の花」
馬渕治好の週次メモ「時の花」
』』(2023年1月23日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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毎週の、日経平均株価と米ドル円相場の見通しを、数値を挙げて解説します。前週の見通しと実際の相場を比較し、予想が当たったか外れたかが、わかるようにしています。注目される図表を取り上げる、「今週の一枚」のコーナーもあります。