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これで65歳には億り人。投資のプロが算出した30歳〜60歳までの目標利回りと有効な運用戦略=佐々木悠

2023年、気持ちを新たにポートフォリオを組み直す、という方もいるのではないでしょうか?おそらく目標は大台の1,000万・5,000万・1億と設定される方もいるでしょう。しかし目標を立てたのは良いものの「実際にできるのかな…?どんな商品を使えばいいのかな?」と疑問がたくさん湧いてきます。そこで今回は現実的にあなたの年齢から定年(今回は65歳)までに1億円の資産を形成することはできるのか?をFP1級の私がシミュレーションしてみました。また年代別に活用すべき投資商品を提示しています。(『 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 』佐々木悠)

プロフィール:佐々木悠(ささき はるか)
1996年、宮城県生まれ。東北学院高校、東京理科大学経営学部卒業。協同組織金融機関へ入社後、1級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得。前職では投資信託を用いた資産形成提案や多重債務者への債務整理業務に従事。2022年につばめ投資顧問へ入社。

1億円を達成するための年齢別「目標利回り」は?

資産を形成する上で、もっとも強い味方となるのが「時間」です。

若ければ若いほど複利効果を発揮しやすくなります。

さらに、資産運用開始までに、どれだけ元手を貯められているかも鍵を握ります。

一般的に、若い人は資産は少ないながら、時間はあります。

一方で、年を取るほど時間は減りますが、それまでの貯蓄により元手は増えているでしょう。

そこで、金融中央広報委員会の調査による令和3年の年代別・2人以上世帯の金融資産保有額の平均値(金融資産を保有している世帯)を参考に、年齢とそれに応じた資産額を想定してみました。

具体的には以下の通りです。

30歳:986万円
40歳:1,235万円
50歳:1,825万円
60歳:3,014万円

また、65歳の退職時に退職金を2,000万円受け取ることとします。

つまり、退職時に現時点の資産を約8,000万円にすることが目標です。

退職金と運用成果を含めて1億円に到達する、というシミュレーションです。なお、最初の元手を除く追加入金は今回想定していません。

では早速運用結果を見ていきましょう。

30歳の目標利回り:6.2%

30歳の方の場合986万を6.3%で35年間運用すると65歳時点で1億円に到達します。(退職金含む)986万円が65歳時点では8,095万円になっている計算です。

年利6.2%を達成するポートフォリオはいったい何でしょうか?

おそらく、インデックス投資がメインとなるでしょう。

例えばSBI・バンガード・S&P500の過去20年の平均的な利回りは8.62%とされています。

また、たわらノーロード先進国株式<為替ヘッジあり>といったS&Pよりもさらに為替リスクを抑えたファンドでも、過去3年の利回りは6.3%です。

現実的にマイナスの年があることも踏まえても30歳時点で1,000万円近くをインデックスファンドで保有していた場合、65歳時点では総資産1億円に到達している可能性がある、と言う結果でした。

時間がたっぷりある30代なら、一時の株価のアップダウンはあまり気にせず、資産の大部分をインデックスファンドに投資してもリスクは小さいと言えます。

40歳の目標利回り:7.8%

40歳の方の場合1,235万を7.8%で25年間運用すると65歳時点で1億円に到達します。(退職金含む)1,235万円が65歳時点では8,074万円になっている計算です。

30代と同様にインデックス投資がメインと考えることができます。

先ほどのSBI・バンガード・S&P500の過去20年の平均的な利回りは8.62%とされています。

30代に比べると、投資期間が短く、求められる利率も高いため、まったく同じで良いとは言い切れませんが、40歳時点で1,300万円近くをインデックスファンドで保有していた場合、65歳には総資産1億円到達が見えてくることになります。

Next: 50代・60代の方が目指すべき利回りは?達成のためにやるべきこと

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