中国の1人当たりのGDPは1万ドル台に到達、14億人がだんだんと豊かになってきています。それに伴い、中国のカロリーベースの食料自給率は約76%まで低下。中国の食品・飲料の輸入額の増加は今後も拡大し、食料価格の上昇傾向は今後も続くでしょう。投資家はインフレにどう備えるべきか?日本への影響とともに解説します。(『【動画で解説】洞口勝人の「ザッ 資産運用!」』洞口勝人)
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ファイナンシャルプランナー。1963年生まれ、岐阜県出身。資産運用に強いFPとして、年間約370回のセミナー・講演会(受講者数約3万人)を行っている。早稲田大学エクステンションセンター講師。日本銀行の依頼を受け、全国にて金融広報活動も展開中。NHK『人材育成セミナー』講師、テレビ東京『ワールドビジネスサテライト』等に出演。
中国の食料自給率は低下、食品価格は上昇する
中国の1人当たりのGDPは1万ドル台に到達しました。いまだに貧富の差はありますが、14億人がだんだんと豊かになってきています。
それに伴い、中国のカロリーベースの食料自給率は約76%まで低下してきています。
日本の平均年齢48歳に対し、中国の平均年齢はまだまだ食べ盛りの38歳。加えて中国の農地の19%はカドミウム・水銀・ヒ素などで汚染されていることなども中国の食料自給率低下に拍車をかけてくることが予想されます。
よって、中国の食品・飲料の輸入額の増加は今後も拡大し、食料価格の上昇傾向は今後も続くでしょう。
日本にも大きな影響を与える「中国の食料事情」について、動画で解説しました。ぜひご覧ください。
商品市場に注目
世界的な物価や景気の先行指標、特にインフレ動向の先行指標とされる「CRB指数」の推移は、1999年2月安値から2008年7月高値まで、中勢的な3段上げで資源大相場を至現しました。
(※「CRB指数」(正式名称:「ロイター/ジェフリーズCRB指数」)は、原油・無鉛ガソリン・暖房油・天然ガス・金・銀・銅・アルミニウム・ニッケル・トウモロコシ・大豆・小麦・綿・生牛・豚赤身肉・コーヒー・ココア・オレンジジュース・砂糖の19品目で構成されている。1967年平均を基準値=100として算出している。)
しかしその後は、約12年間の下落傾向が続き、ついにはコロナショックによる2020年4月安値(101)で1999年安値水準に戻っています。
商品市況には10~15年サイクルがあり、直近のCRB指数は200(2021年4月27日時点)と、いよいよ200の節目突破を窺う動きとなっており、2020年4月安値(101)はサイクル面からも大底と捉えられます。こちらも、動画で解説しています。
個々を見ていくと非鉄金属では、ドル建て銅価格が9年半ぶりの高値となっています。脱炭素(カーボン・ゼロ)に向けて世界各国が大きく動き出したため、電気自動車等に大量に使用される銅の需要はますます拡大するというシナリオです。
また太陽光パネル等に使用される銀価格はまだ出遅れで割安感があり、今後動き出すことが予想されます。
資源価格に連動する「豪ドル」にも再動意の可能性
昨年3月安値(59.90)以降、月足チャート上での左右対称の動き予想していた豪ドルは、直近では2月下旬から約2ヶ月間横ばいとなっています。
しかし、豪10年国債利回りは1.718%と上昇し、資源や食糧価格の上昇によりCRB指数は200ポイント台に乗せてきました。金利上昇と資源価格上昇に加えて、コロナ封じ込めにも成功している豪ドルは、再動意の動きが期待されます。
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- 【号外配信】4月30日「鉄鉱石 10年ぶり最高値、豪ドルは85.44円突破後に90円に向かうか」
- 【号外配信】4月28日「CRB指数、200ポイント台に乗せる」(4/28)
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『【動画で解説】洞口勝人の「ザッ 資産運用!」』(2021年4月26日号)より一部抜粋
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