
トレードとは何か、その成功の要因とは何か~人がコントロールできるのは期待リターンだけ=田渕直也
「相場変動を予測することで利益を上げる」のが常識的な考え方だとすると、この「トレードの科学」では、まずその常識を否定するところからスタートすることになる。
「相場変動を予測することで利益を上げる」のが常識的な考え方だとすると、この「トレードの科学」では、まずその常識を否定するところからスタートすることになる。
私は、まず効率的市場仮説を理解し、その先にある効率的市場仮説では説明しきれない部分を探ることで、初めてプラスの期待リターンの在り処を見つけられると考えています。
ランダムがなぜ、どのようにランダムなのかはとても難しい問題です。ちょっと原理的、哲学的な話になりますが、実は偉大な投資家にも哲学論争が好きな人がとても多いのです。
相場の世界はプロ・アマ共通の土俵で繰り広げられるもの。本来、投資理論やトレード手法にプロ向け、アマ向けの違いは存在しないはずなのですが、実際には存在しています。
今回のテーマは「行動ファイナンスは何を教えてくれるのか」。今流行りの似非行動ファイナンス的投資理論は、それだけでは決して実際の役に立ちませんので注意が必要です。
プロスペクト理論は、トレードの期待リターンを生み出す源の一つを示唆するとともに、トレードで人が最も陥りやすい罠についても明快に説明してくれるとても重要な理論です。
アービトラージは例えるなら「道に落ちた一万円札拾い」です。「市場でリスクを負わずに利益を得る機会」がアービトラージの定義であり、日本語では裁定(機会)と言います。
安易なコントラリアン(逆張り手法)は、多くの投資家にとって長期的な成功を阻む大きな壁となっているのではないかと思います。逆張りはある意味で心地よいやり方なのです。
今回は、天才投資家ジョン・ポールソンによる「史上最大のボロ儲け」として有名なディールを題材に、個人が彼の手法から学ぶべきこと、学ぶべきでないことを解説します。
人間の能力を凌ぐ人工知能の開発には、巨額の研究資金と一線級の研究者が必要です。莫大な資金力を持つヘッジファンド業界は、今まさにその最前線となりつつあります。
2014年、新たな「常勝伝説」が知られるようになりました。米国のHFT業者バーチュのアルゴリズムです。1237日無敗という驚異の成績はどのように実現したのでしょうか?