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世界の中で突出して下げ幅が大きい日本株。しかし1年パフォーマンスは堅調ゆえに割高さ解消とも見られる

相変わらず世界同時株安をきっかけにした乱高下が続いている国内外のマーケットですが、日経平均も週間の下げ幅が1344円となるなど相変わらず不安定な展開が続いています。9月8日も前日比433円安の17,427円で引けました。そんな中、元ヘッジファンドマネージャーで、現・資産運用アドバイザーの「E氏」は、下げは突出しているが驚くほどではない、ともすれば年初来安値16,592円までもあり得るのではと語ります。その理由はどこにあるのでしょうか。

下値を模索する展開の日経平均。年初来安値の攻防も視野に

下げは突出しているが、結果、割高さはかなり解消されてきた

このところ激しい動きが続いています。日本に限らず世界的にそうなのですが日本の下げは突出しています。多くのメディアは、日本が中国の隣にあるので懸念されているとか、それまでパフォーマンスが良かった日本株やインド株への利益確定が起きていると説明していますが、そんなことは私はこの2ヶ月ほどずっと書いてきたことです。

毎週の相場見通しで必ずこの文言を書いていました。

『追加緩和の可能性が低い上に世界が懸念している中国のインパクトが先進国最大の日本株が、緩和が始まったばかりの欧州株の2倍近い好パフォーマンスというのは少々やりすぎに思えます。そもそも、世界最大のマネー供給地である米国が利上げでマネー回収をするのが迫っている中で依然として過剰流動性相場的な強さが続いているのは無理があります。』

こう考えると、日本株は下がったとはいえ、依然として他の地域よりはオーバーシュート気味だと判断されます。

つまり、騒ぐほどのことではなく、リスクオフマーケットとしたら想定通りなのです。先週日曜の相場見通しは以下のようなものでした。

リスクオン 18700~19800円(19300円) 1割→1割
どっちつかず 18200~19600円(19100円) 4割→2割
リスクオフ 17800~19500円(18400円) 5割→7割

(参考)上海株暴落時(2500ポイント以下) 15000~19500円

今はリスクオフなので3番目の見通しになりますが、先週末の日経平均17792円はほぼレンジ下限です。なので、週間の下げとしたらやや大きめですが、驚くほどのことはおきていません。

先週の米国株は、世界景気に対する懸念とにもかかわらず予定通り今月に利上げ決定されそうだという不安感から大幅に売られ、ダウ-3.25%、S&P500種-340%、NASDAQは-2.99%となりました。これに対し日本株は週間では-7.02%となり、先進国どころか新興国も含めた世界の株式市場では突出して下げました。

日経平均株価 週足(SBI証券提供)

日経平均株価 週足(SBI証券提供)

日本株が他先進国より下げがきついのは、このところ書いているように、中国のネガティブな影響を受け易いのと日本固有のネガティブ材料が増えていることに加え、にも関わらず6月から7月にかけて独歩で堅調だったツケが一気に来たためです。

先週の独歩安の結果、3ヶ月パフォーマンスで見ても、日本株の割高さはかなり解消されてきました。

しかし、このところの下げがきついとはいえ、1年パフォーマンスでは依然として先進国で最も好パフォーマンスです。

マーケットの動きは至ってシンプル

6ヶ月や1年という長めのパフォーマンスでは、パフォーマンス上位は日本株のほかはドイツ株やフランス株などの欧州大陸株で、下位は新興国株と米国株が並んでいます。結局、マーケットは量的緩和をしている地域の株式を買い、引き締め方向の国を売り、引き締められた場合にネガティブな影響が大きな新興国を売っているという動きには変わりはありません。
しかし、追加緩和の可能性が低い上に世界が懸念している中国のインパクトが先進国最大の日本株が、緩和が始まったばかりの欧州株の2倍近い好パフォーマンスというのは依然としてやりすぎに思えます。グローバルマネージャーの立場に立つと、こういう「リスクがどの先進国市場よりも多い割になぜか堅調な市場」は格好の利食い対象です。
そもそも、世界最大のマネー供給地である米国が利上げでマネー回収をするのが迫っている中で、日本株だけが過剰流動性相場的な強さが続いているのは無理がありました。

なので、その反動が大きくなるのは当然ですし、依然として1年パフォーマンスでは堅調である以上は日本株独歩で売られやすいと思われます。

今週は今まで以上に荒れる可能性も

一方、新興国株式市場は本格的な資金変調の影響を受けており危機的な水準に入ってきていましたが、この2週間は資源市況が反発していることもあり戻し気味です。

しかし、資源安は最大の需要国である中国の経済減速に起因していることから、今の戻りは持続性があるものとは思えません。原油市況を見るまでもなく、資源市況はショートカバーで戻しているだけでしょう。新興国からの資金流出は依然として増えていますので、新興国株の戻りは一時的で再度安値を付けに行くと判断しています。

いよいよ米利上げの時期が近づいてきているので、周辺国からの資金引き揚げが本格化してきます。マネーが変調している以上、先進国マーケットのリスクオフの度合いは更に深刻になるでしょう。

週末にSQを控えていて今まで以上に荒くなる可能性が高いので、週前半にあまりにも行き過ぎる場合は後半に短期的な反発があるかもしれませんが、短期間にここまで下げてしまうと、日本株の買い手であった国内勢の買いも見込めなくなりますし、上海株は今週から取引再開なので、今週は引き続き下値を模索する展開と思います。今週はかなりの確度で年初来安値をトライに行くと考えられます。

元ヘッジファンドE氏の投資情報』(2015年9月7日号)より一部抜粋
※太字はマネーボイス編集部による

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