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JTは下げ止まるのか?ついに配当利回り約7%…嫌われる銘柄にこそ妙味あり=栫井駿介

JT<2914>の株価が下落しています。現在の配当利回りは約7%と、日本株では滅多にお目にかかれない水準に…。このまま株価は下がり続けるのでしょうか?(『バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』栫井駿介)

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プロフィール:栫井駿介(かこいしゅんすけ)
株式投資アドバイザー、証券アナリスト。1986年、鹿児島県生まれ。県立鶴丸高校、東京大学経済学部卒業。大手証券会社にて投資銀行業務に従事した後、2016年に独立しつばめ投資顧問設立。2011年、証券アナリスト第2次レベル試験合格。2015年、大前研一氏が主宰するBOND-BBTプログラムにてMBA取得。

下がり続ける株を買える?『株式投資の未来』が教えてくれること

直近の業績は増益も、下落し続けるJT株

JT<2914>の株価が下落しています。

JT<2914> 週足(SBI証券提供)

JT<2914> 週足(SBI証券提供)

現在の配当利回りは約7%と、日本株では滅多にお目にかかれない水準になっています。

ホルダーの多くも、配当目的で購入したと思います。3,000円で買ったとしても利回りが5%以上ありました。それが2,200円まで下がってしまったのだからたまりません。

これだけ株価が下がっているのだから、さぞ業績が悪いのだろうと思いきや、決してそんなことはありません。営業利益はピークにこそ及ばないものの、8割程度を維持しています。直近の上半期はむしろ増益です。

出典:決算短信

出典:決算短信

株価下落の要因

それではなぜこんなにも株価が下がってしまうのでしょうか。それには3つの要因があると考えます。

<たばこ事業の先行き>

たばこ事業が成長産業でないことは明らかです。先進国の喫煙率は確実に減少しています。特に最近の日本では、オリンピックを控え禁煙機運がますます高まっています。

東京都では、受動喫煙防止条例により飲食店などの禁煙・分煙が厳格化されました。他の自治体や国が追随することも想定されます。ただでさえ喫煙率が下がっている中で、追い打ちをかける事態です。

<加熱式たばこへの乗り遅れ>

そこに希望の光となったのが「加熱式たばこ」でした。紙巻きたばこと比べて本人および周囲への悪影響が少ないとされます。フィリップ・モリスの「iQOS」がブームに火を点けました。

ところが、JTはこの流れに乗り遅れてしまったのです。iQOSのシェアが7割以上とされるのに対し、JTの「プルーム・テック」はまだ8%程度です。開発も想定より遅れ、投資家はイライラを募らせる展開となっています。

<世界的なESG投資の流れ>

世界の運用業界で一大潮流となっているのが、ESG投資です。ESG投資とは、Environment(環境)、Society(社会)、Governance(企業統治)にそぐわない企業を投資対象から排除するという倫理的な考え方です。

それが経済合理性に適っているかどうかはさておき、たばこ事業を展開するJTはこのうちのS(社会)に該当してしまい、外国人機関投資家からの売り圧力が強まっています。

JTの外国人株主比率は5年で約半分に

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Next: JTはこのままどこまでも下がり続けるのか?

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