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JTは下げ止まるのか?ついに配当利回り約7%…嫌われる銘柄にこそ妙味あり=栫井駿介

良好なキャッシュ・フローが支えるもの

JTの株価はどこまで下がり続けるのでしょうか。

間違いなく言えることは、「下がり続ける株はない」ということです。唯一ゼロになってしまう可能性があるとしたら倒産するときですが、JTは倒産とは程遠い銘柄です。

そう言えるのは、同社のキャッシュ・フローが物語っています。

JTは毎年平均して約4,000億円もの営業キャッシュ・フローを創出し、ここから配当や新興国でのM&Aを行います。やばくなったら支出を抑えるだけで、お金がどんどん貯まっていきます。

出典:有価証券報告書(2014年3月期~2018年12月期)

出典:有価証券報告書(2014年3月期~2018年12月期)

たばこはどの国でも規制産業で、競争がほとんどありません。したがって、安定して高い利益を出し続けることができます。JTの営業利益率はずっと25%程度で安定しています。

それでも需要が減ったら利益は減ってしまいそうですが、実はそんなことはありません。たばこは値段がいくらになろうと買い続ける人が存在しますから、売上本数が減っても値上げで減収を十分にカバーできるのです。

キャッシュ・フローは、多くの人が拠り所とする配当の原資にもなります。現在の配当総額は約2,600億円で、営業キャッシュ・フローの7割弱と余裕があります。仮に会社が成長しなくても、今のキャッシュ・フローを維持できれば減配は避けられるのです。

7%の配当があれば、税引後複利で13年あればもとが取れます。つまり、減配せずに13年間持ち続ければ、その時の株価分は丸儲けできるということです。

Next: 以前にもあった、たばこ株が売り込まれた過去に学ぶこと

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