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なぜドンキ“生地が分厚い”Tシャツの売上好調?尖ったPB商品を次々と投入できるワケ=澤田聖陽

ドン・キホーテで販売している「エレファントTシャツ」という商品の売れ行きが好調のようだ。同社は「情熱価格」というブランド名でプライベート・ブランド(PB)商品に力を入れており、2024年6月期第2四半期ではディスカウントストア事業のPB商品の売上に対する比率は18.8%まで増加している。なぜドンキは尖った商品を次々と投入できるのか?今後の成長性とともに解説したい。(『 元証券会社社長・澤田聖陽が教える「投資に勝つニュースの読み方」 元証券会社社長・澤田聖陽が教える「投資に勝つニュースの読み方」 』澤田聖陽)

※本記事は有料メルマガ『元証券会社社長・澤田聖陽が教える「投資に勝つニュースの読み方」』2024年5月6日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:澤田聖陽(さわだ きよはる)
政治経済アナリスト。国際証券(現:三菱UFJモルガン・スタンレー証券)、松井証券を経て、ジャフコ、極東証券にて投資業務、投資銀行業務に従事。2013年にSAMURAI証券(旧AIP証券)の代表に就任。投資型クラウドファンディング事業を立ち上げ拡大させる。現在は、澤田コンサルティング事務所の代表として、コンサルティング事業を展開中。YouTubeチャンネルにて時事ニュース解説と株価見通しを発信している。

生地が分厚い「エレファントTシャツ」売れ行き好調

ドン・キホーテで販売している「エレファントTシャツ」という商品の売れ行きが好調のようだ。

同商品は2023年11月から発売を開始しているのだが、発売当初は苦戦していたものの、今年に入って認知が拡がり、直近ではかなり売れているという。

エレファントTシャツとは、一言で言えば生地が厚く丈夫で型崩れしにくいTシャツである。

筆者もドン・キホーテの店舗に行って実際の商品を見てみたのだが、Tシャツとしてはかなりごわごわしているのだが、これが受けているという。

Tシャツではあるが、重さはパーカー並みだという。

現状は長袖タイプしかないが、近々半袖タイプも売り出す予定とのことである。

※参考:エレファントTシャツ 長袖 クルーネック|メンズ衣料品|商品紹介 – ドン・キホーテ

売上全体の2割がプライベート・ブランド(PB)商品

ドン・キホーテは、パン・パシフィック・インターナショナルホールディング(PPIH)という持ち株会社が東京証券取引所に上場している。

M&Aによってかつてのユニーや長崎屋などを傘下に入れ、直近(2023年6月期)では売上1.9兆円、経常利益1,109億円という巨大流通グループになっている。

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532> 月足(SBI証券提供)

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532> 月足(SBI証券提供)

同社は「情熱価格」というブランド名でプライベート・ブランド(PB)商品に力を入れており、2024年6月期第2四半期ではディスカウントストア(DS)事業(主にドン・キホーテの店舗名で出店している業態)のPB商品の売上に対する比率は18.8%まで増加している。

同社のPB商品の特徴は「エレファントTシャツ」に見られるように、一見尖ったように見える商品であっても販売するところにある。

商品のネーミングも尖っている。

「エレファントTシャツ」については、厚手でごわごわした感じがゾウの皮膚を想像させるということで商品名を「エレファントTシャツ」としているのだが、非常にインパクトがあり分かりやすいネーミングであると思う。

その他の商品についてもインパクトのあるネーミングや打ち出しが多い。このあたりは他のPB商品を販売している他の流通グループとの差別化になっている。

Next: 判断が早い。なぜドンキは尖った商品を次々と投入できるのか?

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