「貯金が減ることに少なからず抵抗があり、投資するのが怖く感じます」との相談を受けました。どうすればリスクを取って投資に踏み切れるのか。またリスク許容度が低い場合、どう家計に投資を取り入れるべきかをファイナンシャルプランナーが解説します。(『 教育貧困にならないために 教育貧困にならないために 』川畑明美)
「貯金が減ることに抵抗が…」
当メルマガ 当メルマガ の読者さんから、次の質問をいただきました。「私、結構メンタルブロックあると思います。慎重です。今までは迷ったらやらない、納得してからでないと始められない性格です。貯金が減ることに少なからず抵抗があり、投資するのが怖く感じます」。
もう少し具体的に伺うと、預貯金は必須である生活防衛費以上はあり、貯金額は十分の方です。
お金が減るということに、とても抵抗があるようですね。
人間の脳は、リターンよりも「損」に注目してしまうので、しかたがない部分もあります。質問者さんは、一般的な人よりもリスク許容度が低い方なのでしょう。
リスクが取れば、リターンを得るチャンスを得る
投資は「損をするかもしれない」というリスクを取ることで、場合によっては「大きなリターン」を得ることができるものです。
なので、リスク許容度が低い場合は、無くなってもよい金額でするしかありません。
また「減る」ということについて、よく理解をする必要があります。
「価格が変動する」金融商品を保有することを投資というのですが、価格がマイナスに変動していると「時価」としては減ることになります。
ところが、時価が減ったとしても、その「価格が変動する金融商品」を減った時に売却しなければ、本当の損にはならないのです。時価がマイナスの状態を「含み損」といいます。
含み損を抱えていても、保有を続けていれば、今度は時価がプラスになることもあるのです。時価がプラスの時は「含み益」といいます。
含み益の状態でも、本当の利益とはいえません。含み益の状態で売却できて、はじめて利益になるのです。
Next: メリットを理解するには時間がかかる。ただ、投資は早く始めた方が得
納得するには長い時間がかかる
ただ、この含み益と含み損を経験するのには「時間」がかかります。
頭で理解していても、実際に経験をしないと「納得」するのは難しいかもしれません。
そういう場合は、投資額を少なくするしかないのです。
ですが、注意したいのは、「含み損」と「含み益」の両方を経験するには、5年程度の時間がかかるということです。
若い方でしたら良いのですが、ご年齢によっては、時間的にリスク許容度が低いともったいない気はします。
投資はメンタル
ただし、ご質問をいただいた方は十分に貯金がありますので、大きなリスクを取らなくても、ある程度を投資に回せれば、物価上昇分くらいの利率はキープできます。
投資は結局は「メンタル」なので、無理してやると失敗してしまいます。
迷ったら、全資産のリターンを計算して、全体で3%くらいのリターンが得られる程度には投資に回してくださいね。
『
教育貧困にならないために
教育貧困にならないために
』(2023年1月21日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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