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日経平均は小反発、米ハイテク株高で買い先行も戻り待ちの売り根強い

日経平均は小反発。27日の米株式市場でダウ平均は72.17ドル高と反発。金利の上昇が一服したことで買いが先行。戻り待ちの売りに押される場面もあったが、ハイテク株の上昇が支えた。ナスダック総合指数は+0.63%と反発。金利上昇と米株安の一服が安心感を誘う中、日経平均は91.38円高からスタート。時間外取引のナスダック100先物の上昇も支援要因に朝方は買いが先行し、一時27585.17円(161.21円高)まで上伸。ただ、27500円を超えたところでは戻り待ちの売りが根強かった。午後はナスダック100先物が上げ幅を縮めたことや為替の円安傾向の一服感から戻り待ちの売りが膨らみ、上げ幅を縮める展開が継続、結局、午前の上げ幅をほぼ吐き出して取引を終えた。

 大引けの日経平均は前日比21.60円高の27445.56円となった。東証プライム市場の売買高は13億8807万株、売買代金は3兆3819億円だった。セクターでは不動産、サービス、精密機器が上昇率上位となった一方、海運、鉄鋼、鉱業が下落率上位となった。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の44%、対して値下がり銘柄は53%だった。

 個別では、米ナスダック高を追い風にルネサス、ディスコの半導体関連のほか、イビデン、キーエンス、安川電機などのハイテク株が上昇し、ソシオネクストは急伸で上場来高値を更新。メルカリ、Sansan、ラクスなどグロース(成長)株も高い。東京建物、三井不動産、住友不動産、三菱地所などの不動産株は全般高く推移。

 ほか、政府が中国を対象に強化していた新型コロナの水際対策を3月1日から緩和するとの報道を受け、資生堂、コーセー、三越伊勢丹HD、オープンドア、共立メンテナンスなどのインバウンド関連が買われた。ゆうちょ銀行は日本郵政による株式売出が発表されたが、事前報道で織り込み済みの中、自社株買いが好感されて買い優勢。業績上方修正と大幅増配を発表した冨士ダイスや業績予想を上方修正したセントラル硝子は急伸した。

 一方、日本製鉄、JFEHD、山陽特殊製鋼の鉄鋼のほか、三菱商事、住友商事、丸紅の商社、INPEX、石油資源開発の鉱業、住友鉱山、三菱マテリアルの非鉄金属など資源関連が全般軟調。中外製薬、第一三共、塩野義など医薬品も冴えない。前場に買われていた郵船、商船三井、神戸製鋼所などは後場から売りが膨らみ、下落に転じた。直近買われていたバリュー(割安)・高配当利回り株の利食い売りが散見された一日だった。

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