28日前引け時点の日経平均構成銘柄の騰落数は、値上がり146銘柄、値下がり69銘柄、変わら10銘柄となった。
日経平均は小幅続伸。20.58円高の27497.45円（出来高概算5億1093万株）で前場の取引を終えている。
27日の米株式市場でダウ平均は194.55ドル高（＋0.60％）と3日続伸。地銀ファースト・シチズンが経営破綻したシリコンバレー銀行のローンや預金買収で合意したとの報道を受け、金融不安が緩和。経営難が懸念されているファースト・リパブリック銀行など他の地銀株、金融セクターも買われ、相場をけん引した。ダウ平均は終日堅調に推移した一方、長期金利が大きく上昇したことでハイテクは売りに転じ、ナスダック総合指数は－0.46％と反落。ダウ平均の続伸を受けて日経平均は96.95円高からスタート。しかし、海外時間に円安基調だった為替が円高に振れてきたこともあり、寄り付き直後から失速。27500円水準では戻り待ちの売りも根強く、上値を切り下げる展開となった。
個別では、みずほ、りそなHD、第一生命HDなどの銀行や保険が大きく上昇。イラクのクルド人自治区からの原油輸出が一部停止したことなどによる原油市況の上昇を受けてINPEX、石油資源開発、コスモエネHDも大幅高。丸紅、神戸製鋼所、住友鉱の商社、鉄鋼、非鉄金属も高い。ブラジルでエアバッグなどの生産を強化すると発表した豊田合成は大幅に上昇。一方、米ナスダック安を受けてレーザーテック、アドバンテスト、ルネサスの半導体や、ラクスル、インソース、JMDCのグロース（成長）株の下落が目立つ。イビデンはレーティング格下げもあり下落。
セクターでは鉱業、銀行、保険が上昇率上位に並んだ一方、サービス、精密機器、陸運が下落率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の41％、対して値下がり銘柄は55％となっている。
値上がり寄与トップはファーストリテとなり1銘柄で日経平均を約16円押し上げた。同2位はKDDIとなり、トヨタ自、味の素、大塚HD、ヤマハ発、アステラス薬などがつづいた。
一方、値下がり寄与トップは東エレクとなり1銘柄で日経平均を約15円押し下げた。同2位はアドバンテとなり、エムスリー、信越化、ソニーG、ネクソン、リクルートHDなどがつづいた。
*11:30現在
日経平均株価 27497.45(+20.58)
値上がり銘柄数 146(寄与度+110.11)
値下がり銘柄数 69(寄与度-89.53)
変わらず銘柄数 10
○値上がり上位銘柄
コード 銘柄 直近価格 前日比 寄与度
ファーストリテ 27805 160 +16.44
KDDI 4139 45 +9.25
トヨタ自 1812 22 +3.77
味の素 4552 107 +3.66
大塚HD 4109 91 +3.12
ヤマハ発 3280 85 +2.91
アステラス薬 1883 16.5 +2.83
7＆iHD 5926 76 +2.60
デンソー 7220 72 +2.47
トレンド 6560 70 +2.40
日東電 8500 70 +2.40
東京海上 2571 43.5 +2.23
三井物産 3843 62 +2.12
バンナムHD 8589 62 +2.12
三菱商事 4690 54 +1.85
伊藤忠 4238 52 +1.78
豊田通商 5430 50 +1.71
NTTデータ 1721 10 +1.71
日立建機 3005 42 +1.44
日揮HD 1641 41 +1.40
○値下がり上位銘柄
コード 銘柄 直近価格 前日比 寄与度
東エレク 48300 -450 -15.41
アドバンテス 11850 -130 -8.90
エムスリー 3307 -83 -6.82
信越化 20765 -195 -6.68
ソニーG 11275 -175 -5.99
ネクソン 3025 -80 -5.48
リクルートHD 3659 -41 -4.21
第一三共 4656 -38 -3.90
オリンパス 2226.5 -28.5 -3.90
コナミG 6160 -90 -3.08
ダイキン工 22965 -85 -2.91
テルモ 3454 -20 -2.74
日本電産 6703 -82 -2.25
村田製 7727 -64 -1.75
セコム 8131 -44 -1.51
安川電 5570 -40 -1.37
太陽誘電 4210 -35 -1.20
資生堂 5981 -27 -0.92
エプソン 1857 -13 -0.89
エーザイ 7280 -23 -0.79