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コロナ禍以降、急増する海外売春。最近は“ラオス出稼ぎ”がSNS上で話題も外務省は「詐欺多発」「救出が容易ではない」と注意喚起中

ここ数年増えているとされる日本人女性の“海外出稼ぎ”売春。このところはラオスへの出稼ぎを誘うような話が、SNS上などで盛んに流布されているのだが、その実態はかなり危ないようだと、ここに来て大いに取沙汰されているようだ。

SNS上で話題となっているのは、外務省が今年4月12日に出した「ラオス北西部ボケオ県での求人詐欺に関する注意喚起」なる文書。それによれば、このところ当地において“高額な報酬等の好条件を提示してラオスに渡航させた後、実際は自由を拘束し違法活動に従事させるという、外国人を被害者とする求人詐欺が多発”しているとのこと。

さらに文書では、現地治安当局の取り締まりや捜査能力が十分ではないことから“治安当局による救出や解決が容易ではない”と、仮に現地で何かしらの組織に拘束されたとしても、助けられる可能性は低いとも言及している。

アメリカへの出稼ぎ売春は取り締まり強化で下火に

長引く不況にコロナ禍もあいまって、性産業も国内での仕事がすっかり減ってしまったこともあり、「日本で働くより、海外のほうが稼げる」と海を渡る女性が増えているという昨今。

もちろん売春では就労ビザは取れないので、観光ビザで入国したうえで、2週間ほどの短期間で荒稼ぎをして帰国するというのが、この手の海外出稼ぎのパターンのようだが、ちょっと前まではその主戦場としてよく取沙汰されていたのがアメリカ。

やはり円安の日本と比べるとアメリカは単価が高く、より稼げるといったもあるなかで、いっぽうでは半監禁の状態で食事は朝と夜の2回だけでしかも粗末、さらにチップで稼げるとの事前の情報も、実際には払ってくれる客はほとんどいなかったなどのもあったりと、悲喜こもごもといったところだったようだが、最近では単身の日本人女性が入国拒否を喰らうケースも多いなど、出稼ぎ売春への取り締まりが強化されているようで、以前のように易々と稼げなくなっているという。

そのため別の国で活路を……というわけで、その視線はアジア諸国へ、とりわけ最近はラオスということのようなのだが、その具体的な場所はというとゴールデン・トライアングル経済特別区というエリア。

以前は “魔のゴールデントライアングル”と呼ばれた世界最大の大麻産地だった同地だが、2000年代に中国資本がラオス政府から租借し、今では巨大カジノから性風俗店までもが立ち並び、中国の富裕層らが足繁く通う場所になっているのだという。

そんなゴールデン・トライアングル経済特別区を巡っては、地元・ラオスの若い女性を「カジノで働ける」と誘い、実際にはチャットガールとして男性客に株式投資を持ちかける任務を強制し、ノルマを達成できない女性は拘束されたうえで、身体的虐待を受けたり性風俗店に売られるといった事案が、過去には発生したことも。

不法労働どころか人身売買といった酷い話であるのだが、その際にも地元ラオスの警察は、取り締まろうにも経済特区という特殊な地域のために、簡単に入り込むことができないといった状況があったというのだ。

過去には“密入国”まで強いられるケースも

このようにきな臭い話も少なくないゴールデン・トライアングルなのだが、実際すでに同地に渡ったという話も、SNS上では取沙汰されているところ。その体験談によれば、まずはタイに入国した後に、陸路でラオス国境の川岸まで連れていかれ、その後夜に小舟で川を渡ってラオスに入ったとのこと。

この人物は幸いにも日本に帰って来れたようなのだが、要するに不法就労や売春にくわえて密入国まで強いられるケースもあるということで、以前よく取沙汰されていたアメリカなどへ出稼ぎに行くよりも、さらに危ない橋を渡らせられるのは必至といったところのようなのだ。

そういった話もあることからSNS上では、さすがにラオスへの出稼ぎはリスクが高すぎるのでは……といった声も多くあがっているのだが、その反面では、“日保証15万円”などの高い報酬や、あるいは現地での手厚い待遇などを謳いラオスへの出稼ぎへと誘う、エージェントを名乗る者らの投稿が溢れているといった状況。

単なる生活苦や貧困というよりも、例えばホストに多額の金を貢ぐ“ホス狂い”や、いわゆる“整形沼”にハマり多額な金銭が必要ということで、その道に進むといった話が多く聞かれる海外出稼ぎ。今回取沙汰されているラオスの件にしても、外務省の注意喚起も一切顧みず、あるいはそんな情報を知らずに、好待遇の甘言に釣られて渡航する者は一定数存在するものと思われるが、多くの人々が危惧するような最悪の事態が起こらないことを願うばかりである。

Next: 「日本で稼げない子が海外市場で求められるわけないだろ」



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