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オランダの“赤ちゃんアザラシ”配信に「癒される」と日本人が殺到。過去最大級の暴落相場で投資家の“現実逃避先”としても人気が加速か

オランダの野生アザラシ保護センターがYouTube上で24時間配信しているライブ配信が、なぜか日本国内から大きな反響を呼ぶ事態となっている。

ライブ配信は、高い位置に固定されたカメラで同センター内のアザラシ用のプールを撮影したもの。泳いでいるアザラシや立ったままプカプカ浮いているアザラシ、清掃作業のため水が抜かれたプールの底でゴロゴロしているアザラシなどが映し出されるわけだが、その姿が愛くるしいと評判になっており、動画のコメント欄は日本語のメッセージが溢れかえっているという。

この状況を受けて、同センターはInstagramのストーリー上で「Thank you Japan(and everyone else of course)for watching our live stream!」(ライブ配信を見てくれて、ありがとう日本)と投稿。さらにライブ動画にアザラシの着ぐるみを来たスタッフらしき人物が登場する場面もあるなど、日本での突如の人気沸騰を素直に喜んでいる様子のようだ。

エサ代の寄付を募るサイトがクラッシュする事態も

同センターで飼われているアザラシは、いずれも赤ちゃんの年齢ということもあり“アザラシ幼稚園”との呼び名も定着しているこのライブ配信だが、ブームのきっかけを作ったのは、8月1日にあった何気ない1本のSNSへの投稿。

この投稿にアップされているライブ配信の切り抜き動画を見てみると、このころの同時接続者数は“8人”ということで、いうなればオランダ国内でも全く注目をされていないライブ配信だった模様。

しかし、このSNS投稿などをきっかけとして、日本人の間である意味で“見つかってしまった”このライブ配信は、翌2日午後6時にはなんと約8,500人が同時視聴する事態となるなど、瞬く間に人気を博す格好となったという。

そんな当配信のなかでよく見られるのが、アザラシの赤ちゃんがプールのなかで顔だけを出して、垂直にプカプカと浮かんでいるという姿。

日本人視聴者の間ではこの状態を「茶柱」と呼んでいるようで、それに関連してプール上に浮く網目状のマットは「茶こし」、さらにプール内にアザラシがいない状態を「白湯タイム」と名付けられたりと、ライブ配信内のそれこそ日本人の間でのみ伝わるような“符丁”も、この短期間で続々と生まれているようだ。

いっぽうで、狩猟や生態環境の悪化で一時は数百頭まで減ったという同地のアザラシを保護すべく、獣医やボランティアら約40人が活動しているという同センターなのだが、その活動資金はお世辞にも潤沢ではない模様。

ちなみにアザラシに与える日々のエサの魚にしても、1頭当たり1日平均5kg近く必要だということで、このライブ配信では以前からエサとなる魚代を賄うための寄付を、視聴者から募っていたとのこと。

ところが、ここ数日で日本人の間でライブ配信の人気が高まるなかで、この寄付のお願いに応じる者の数が急に増えたようで、そのため一時は寄付の窓口となるサイトがクラッシュしてしまうというアクシデントまで発生したようなのだ。

株価暴落で傷心の投資家らも癒しを求め配信に殺到か

このように、俄かに人気が沸騰している“アザラシ幼稚園”だが、そんな愛くるしいアザラシの赤ちゃんの姿には幅広い層が癒されているようで、日々仕事に追われる社会人も仕事終わりの夜中などに多く視聴しているよう。

とはいえ、これだけの多くの日本人が“アザラシ幼稚園”に夢中になっている状況を受けて、SNS上からは「疲れてる日本人多すぎ」といった声もあがっているところだ。

さらに、この“アザラシ幼稚園”人気が加速する遠因になったと指摘されているのが、ここ数日の株価暴落。

週明け5日の東京株式市場では、日経平均株価の終値が4400円を超えるかつてない急落となるなど、新NISA組の初心者も含め、多くの投資家が気が気でないといった日々を過ごしているここ最近。

暴落を続ける日経平均や所有株の株価、そして目減りし続ける証券口座の残高……といったものを追っかけるのにほとほと疲れた人々が、しばしの現実逃避ということなのか“アザラシ幼稚園”のライブ配信にことごとくハマっているというのだ。

もっとも東京市場のほうだが、6日になり一転して大幅反発の全面高といった流れに。昨日までの大暴落の展開を受けて、いわゆる損切りや狼狽売りをしてしまった向きが大いに泣きを見る反面で、“アザラシ幼稚園”への現実逃避という形で相場から一時的に離れていた人々は、ひとまず胸をなでおろすといった展開となっているようだ。

Next: 「今朝のオランダの新聞(NRC)に載ったようです」



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