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私マック赤坂が百条委員会で「君たちはサーバントだ!」と叫んだ真の理由

私ことマック赤坂は3月20日、東京都の百条委員会で「我々納税者が主役であり、君たちはサーバントだ」と叫び退場させられました。でも、まったく後悔はしていないのです。その理由をお話ししましょう。(マック赤坂)

プロフィール:マック赤坂(まっくあかさか)
政治活動家、実業家、セラピスト、美容研究家。1948年、名古屋市生まれ。京都大学農学部卒業。伊藤忠商事退社後にレアアースの輸入商社「株式会社マックコーポレーション」を設立。財団法人スマイルセラピー協会会長、スマイル党総裁。過去3度の東京都知事選、大阪市長選立候補の他、出馬のたびにユニークな政見放送が話題となり注目を集めている。

百条委員会を「退場」になっても、我が傍聴に一片の悔いなし

「我々納税者が主役であり、君たちはサーバント(公僕)だ」

私マック赤坂は3月20日、豊洲市場の移転問題を検証する東京都議会の調査特別委員会(=百条委員会)において、石原慎太郎元都知事の証人喚問を傍聴中に、「我々納税者が主役であり、君たちはサーバントだ」と叫んで退場させられました。

私は、過去にもいろんなところで退場になっていますが、今回の退場に関しても、まったく後悔はしていません。

なぜならば、正しいことを言っているという自信があるからです。そして、発言するタイミングについても、議会の進行を妨げることのないように、発言休止の合間をしっかりとはかって発言しているからです。

※残念ながら(?)今回の「サーバント」発言は、『Fate』シリーズとは関係ありませんが、「Fate勢」の若者にも、ぜひ私の考えをお伝えしたいと思います

【関連】私マック赤坂が都議会に乱入した理由、拘束されて考えた「舛添後」の政治

そもそも、この「百条委員会」とは何でしょうか?

百条委員会とは、簡単に言えば地方自治体が議決により設置する特別委員会ですが、通常の特別委員会と比べ、虚偽の証言などをすると禁固や懲役など刑罰が科せられるという違いがあります。

国家損害を避けるため、真実を究明するための、いわば議会における最高機関と言われており、テレビ局や各メディアでの取り上げ方や注目度も大きく、かなりの影響力があります。

ご存知のない方が多いかと思いますが、証人喚問をする側も、受ける側も、我々の税金からしっかりと日当が支払われています。

だからこそ、なおさら、証人喚問をする側も受ける側も、議員として私たち国民に対して真実を伝え、立証させるべく決死の覚悟で挑まなくてはなりません。しかし残念ながら近年の百条委員会は議員同士の顔見知り、慣れ合いのため、ぬるま湯委員会と化しています。

そして、追求側の議員のほとんどが、自己をいかに良く見せるかだけを考え、自分自身が議員として生き残るための最善のパフォーマンスを追求しています。いわゆる、すべてにおいて都民ファースト、国民ファーストを無視した「自分ファースト」なのです。

私たちの税金によってすべてが賄われている議員の人たちが、権力やお金に溺れ、本来やるべき優先順位を忘れ去り、茶番劇を繰り返し、私たち国民をないがしろにして適当放題やり続ける、こんな腐敗体質を変えるには、外部の誰かが動かざるを得ません

でも、権力のない人たちでは、残念ながらどんな熱い思いを持っていたとしても、どんな凄い行動力を持っていたとしても、今の日本における権力体質に毒された間接民主主義の現状では限界があります。

ただひとつ言えるのは、それでも「世の中をなんとかして変えたい」という気持ちがあるのであれば、決して諦めてはならない、ということです。

Next: 勘違い議員に「自分はサーバントだったんだ」と思い出させる方法



勘違い議員に「自分はサーバントだったんだ」と思い出させる方法

今の都議会を見るにつけ、選挙で選ばれた都議会議員たちは相変わらずブラックボックスの中にいて、都民の代弁者としての役割を果たしていません。それどころか、中には税金を泥棒して公私混同している議員も多く、これはもはや間接民主主義の破綻と言える状況です。

選挙で選ばれた都議会議員が機能していないのは、議員それぞれの資質の問題もさることながら、そもそも現行の選挙制度そのものが間違いであることが大きく影響しています。

現行の制度では、有力政党に属さない限り当選するのは難しく、議員(候補者)は、都民のことなど何も考えず、所属政党に有利なことばかりを考えています。一般の人が選挙に立候補しようにも多額の費用が必要で、供託金制度(都議会選挙は60万円)が存在する点でも公平な選挙とは言い難く、これでは「都民ファースト」の政治などできるわけがありません。

ここで私の提案です。東京都議会に、直接民主主義を導入すべきです。

まず都議会議員127人の半分をカットします。そして、その空席になった半分を都民の代表が務めます。都民の代表は、選挙によるものではなく、無作為抽出によって1300万都民の中から公平に選ばれるものとすればよいのです。

もちろん選ばれた都民には拒否権があるので、補欠要員も選ぶ必要があります。イメージとしては、裁判員制度と同じです。いわば半分のプロの政治家と、半分のアマチュアの都民が合作して政治を行うわけです。

東京都議会は年に4回だけの定例会であり、さらに本会議はそれぞれ3回しかないので、他に職業を持っている都民でも何ら問題はありません。それは今の裁判員制度と同じです。

さらにもうひとつは、半分にカットした60名の「プロ」都議会議員も、区議や市議が兼任すれば十分です。これによって1回80億円かかる選挙費用がまずなくせます。さらに年間32億円の都議会報酬もなくせます。

国会議員も将来はそうするべきでありますが、まずは都議会議員から、直接民主主義の第一歩として変革すべきです。

ちなみに、選ばれた都民議員の報酬は、裁判員制度で選ばれた都民と同額程度とするのがよいでしょう。

今、日本全体が議員天国と化しています。彼らが、我々国民の代弁者として機能しないのであれば、私マック赤坂は今後とも、あらゆるところで国民の代弁者として活動をし続けるつもりです。

我々納税者が主役であり、君たちはサーバント」なのです。そこで私が選んだ選択肢は、国会議員、都議会議員として世の中を変えることができないのあれば、せめて一番身近な傍聴席から政治を変えていくことなのです。

私は、今回の百条委員会だけでなく、数年以上も前から、国会や都議会の傍聴を行ってきました。

傍聴席に座ると、国会議員や都議会議員の方々が、それこそくだらない野次を飛ばしたり、居眠りをしたり、足を組んだり、まったくやる気のない様子であることが、はっきりと分かります。

私は、そういった議員たちに対して、さまざまな方法でプレッシャーを与えてきました。彼らは、自分たちが国や都のことを考え動かす「主人公」であると、いつしか勘違いをし始めているのです。

傍聴人制度も「サッカースタイル」に改革せよ

あくまで主役は、毎日一生懸命に汗水流して働いて、国のためにしっかりと税金を納めている私たち国民なのです。議員の方々は私たち国民の声を聞く、いわゆる代弁者にすぎません。だからこそ、それを理解していない議員たちに、私はこう叫びました。

「我々納税者が主役であり、君たちはサーバントだ!」と。

言葉遣いこそ荒いかもしれませんが、この発言には、次のような意図がありました。

「あなたたち議員は、我々の熱い思いを受けて、我々の代弁者・行動者として選ばれたにもかかわらず、自分自身が議員としてヒーローになることしか考えていない。都民ではなく、自分たちの人生の幸せしか考えていない。その勘違いを改めよ!」

人間は自己欲望の塊です。一度議員に当選し、高額な議員報酬を手にしてしまえば、やはり、その地位をなかなか手放したくなくなってしまうのでしょう。議員の任期は4~6年ですから、選挙に当選後は、すぐに次期選挙へと頭が向かってしまうのです。

ここで、傍聴人制度の改革について提案します。

まずは傍聴人席を3倍に増やします。そして、傍聴人発言制度を設けます。傍聴人の中から数名選び、その中から1名ないし2名が都民の代表として発言できる機会を与えます。

さらに傍聴人規則を改め、議事進行に妨害をかけない限りにおいて、2回までの不規則発言を認めます。サッカーと同じように、イエローカード2枚までは認めることとするわけです。

議事妨害にかかわる不規則発言については、一発退場もやむをえません。そこで、議事妨害にあたるかどうかの判断は、次の通りとします。

これにより、傍聴人のステータスを上げることができ、税金泥棒の議員に与えるプレッシャーは最大になります。

Next: あの石原慎太郎の証人喚問を見て「納得」できた有権者はどれだけいるのか?



最初から無意味だった百条委員会

一番の問題は、今の都議会議員そして国会議員、いわゆる間接投票で選ばれた我々の代表者である議員たちの腐敗にあります。

当選して都議会議員になったり、国会議員になったり、都知事になったりすれば権力がついてきます。そして権力を持つ立場になると、ほとんどの人は己では気付かないうちに腐敗してゆきます。何かあれば、まずは自分の身を守ろうと働きかけるようになります。

一方、本来あるべき政治家の姿とは、どのようなものでしょうか?

まず、真実を追求する、素直でブレのない真っ直ぐな心を持たなければなりません。そして何より「自分よりもまずは都民のこと、国民のこと」です。心の奥底の根底に、そこまでの気持ちが必要です。そうでなければ、真の政治家を務めることはできません。

昔で言えば、吉田松陰や高杉晋作は命を懸けて、常に国や民のことを真剣に考え行動に移していましたが、今の政治家は既得権益、自己欲求や自己保身のことしか考えていません

だから私は、今回の百条委員会での石原元都知事の証人喚問についても、何ら目新しい成果には繫がらないであろうとの確信を持っていました。

はたして、その予想は見事に的中し、今回の百条委員会は中身の薄い茶番劇となったわけです。

最初の質問者の自民党2人は、いわば昔ながらの石原ファミリー。石原氏が都知事の時の都議会議員です。自民党がまずこの2人を質問者にもってきた時点で、この百条委員会において真実の核心を追求することは無理であるとわかりました。

これは、テレビをご覧のみなさんでも感じたことでしょう。

NHKの生放送をご覧になった視聴者のうち、どれだけ大勢の方々があの百条委員会の内容に納得いかなかったことか?だから私は、形こそああいう形(退場)になりましたが、政治の腐敗に虫唾が走ってしかたがない国民の方々の代弁者になった自負があります。

私の好きな高杉晋作の格言のうちのひとつ、「おもしろきこともなき世をおもしろく」になぞらえ、マック赤坂流に言えば「仕掛けるからおもしろい、仕掛けなかったら何もおもしろくない、それが人生だ!」という格言ができました。

Next: 少しでも多くの若者たちに、選挙や議会傍聴に興味を持ってほしい



豊洲移転問題の本質

さて、豊洲移転問題については、小池都知事によって延期になりましたが、石原元都知事しかり、現小池都知事しかり、今となれば自己パフォーマンスのための選択肢であったと言われても仕方がないことになります。

特に小池都知事は、議会にかけることすら無視し、都知事の権力を使って延期を一方的に決断し実行してしまった、すなわち民主主義の根底を覆してしまったわけです。

これは石原元都知事時代にも言えることですが、現場の声を真摯に聞かず、受け止めず、すべて都か自分の都合のいいところから決めてゆく姿勢に問題があるのです。

都は、オリンピックの正式決定後に、施設の老朽化や、品質管理・衛生管理などの問題を挙げて早急なる移転に力を入れだしましたが、これらは、現場で働く業者の方々の反対意見を押し切る形で進められてきたのです。

交通アクセスの不便さや店舗が狭すぎる件、そして何よりも土壌汚染の問題、現場の業者側からすれば、様々な問題が山積みでした。しかし、どんな困難な問題であったとしても、お互いが歩み寄り、都側がしっかりと現場サイドの意見をくみとって調査を行い、話し合いをしながら推進していれば、今のような結果にはなっていなかったはずです。

何か大きな動きをする際には、必ずといっていいほど賛否両論の意見が発生するものです。

ただ、そのような時に一番大事なのは、現場サイドで一所懸命に働いている人々のことを一番に考え続け、常にベストの選択肢を考え続けること。それこそが真の政治家、真の勇者たる者の姿勢です。

小池都知事は、都知事就任直後こそ豊洲市場に何度も出向き、業者の話をよく聞いて結果的に移転を延期しましたが、半年たった今となっては、移転の判断について「総合的に判断する」という抽象的返答を繰り返すばかりになりました。

現状を打破するには、具体的に「どこをどのようにすればこうなる、どこがどのようになればこうする」ということを、正確な調査も含めて、いち早く業者側に打ち出してあげることです。移転が正しいか否かは別として、小池都知事は、豊洲移転延期に対する責任を取らなければならない時期がいずれくるでしょう。

若い人たちへ

私は、なぜ渋谷の街頭に立ち続けるのか?

渋谷はいつの時代も、朝から夜中まで、若い人々やホームレスの方々で溢れかえっています。私はスマイル党を立ち上げた時から、自分が周囲からどう思われたとしても、私のコンセプトである「スマイル」を一人でも多くの方々に伝え、明るく元気になってもらいたい。そして「スマイル」によって少しでも多くの方々に生きる喜びや希望を与えたい。ただただ、その一心で、奇抜な格好をして、音楽をかけながらやってきました。

たとえ多くの人々から馬鹿にされたり、批判を受けたとしても、「マックさんの姿を見たら嫌なことを忘れて元気がでました。明日からまたスマイルで頑張ります。ありがとうございます」と言っていただける方が一人でもいる以上、私はこれからも街頭に立ち続けるつもりです。

議会の傍聴や退場劇もしかり。いつも批判覚悟でやっておりますが、それでも中には、「マックようやった」とか「マックさん応援してますよ」など、本当に涙が出るほど心温まる言葉をいただくことも多々あります。

私は少なくとも、そういった少数意見であったり、弱者救済というものを原点に、これからも様々な活動を続けてゆきたいと思っています。

そして、私は今年で満69歳を迎えます。おかげさまで大病もすることなく、なんとか健康を維持しております。スマイル党を立ち上げて早や15年、もちろんこれからも日本のため、世の平和のために命あるかぎり、立場や権力に関係なく、世の中にひとつでも多くのスマイルを振りまきたい一心で頑張り続けたいと心から強く思っています。そして、今夏に行われる東京都議会選挙にも挑むつもりです。

もちろん当選することが目標ですが、当選というハードルにこだわるよりも、むしろ「何かを成し遂げるために必要な、挑戦し続ける勇気と諦めない気持ち」を、このマック赤坂の行動力をもって、スマイルとともに人々に伝えてゆきたい!という気持ちの方が強いのです。

マック赤坂を通じて、少しでも多くの若い人たちが、選挙や議会傍聴に興味を持っていただけたら幸いです。

そしてこれから先、国の未来を担う私たちの架け橋となる特に若い議員の方々には、「初心忘れるべからず、感謝、謙虚、感性、寛容、そして決してブレない志!」を肝に銘じて、決して「自分ファースト」になるのではなく、常に「都民、国民ファースト」を念頭に置いて頑張っていってもらいたい次第です。

最後に、この記事をご覧のみなさまの益々のご健康とご発展を心よりお祈りいたします。今後とも、破天荒マック赤坂を、どうぞよろしくお願いいたします。


本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2017年3月26日)
※記事タイトル、見出し、太字はMONEY VOICE編集部による

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