今週の日経平均株価は2営業日のみ、連休の谷間ということで大きな変化はなさそうです。どちらかというと手仕舞い売りに押される可能性が高いでしょう。(清水洋介の株式相場展望 -週報-)
今週の株価・為替展望~各市場テクニカル分析と予想レンジ(4/30)
相場見通し
米国市場
先週の米国市場は個別の企業業績に反応する格好で方向感に乏しい展開になりました。大型減税策が示されたことや好調な決算発表などからいったん買われたものの、芳しくない決算なども見られ、減税策も特に目新しいものが見られないということもあって上値も重かったという感じでした。
今週の米国市場は主要な経済指標の発表も多く、経済指標の発表に素直な反応となってきそうです。好調な景況感が示され、雇用指標も改善して来れば、今度は6月に利上げがあるのではないかとの見方が出てきそうです。
特に、雇用指標が芳しくないと利上げペースの鈍化などが嫌気されて調整となる可能性もありそうです。FOMC(公開市場委員会)も開催されますが、特に影響は見られないと思います。FRB(連邦準備制度理事会)の利上げに対する態度が変わらないことが示されれば、金利上昇となることも考えられます。
今週は月曜日に個人消費支出・個人所得やISM(米サプライマネジメント協会)製造業景気指数、建設支出の発表があり、水曜日には新車販売台数やADP全米雇用リポート、ISM非製造業景況感指数が発表になります。木曜日にはFOMC(公開市場委員会)があり、貿易収支や労働生産性、新規失業保険申請件数、製造業受注の発表があります。週末金曜日には雇用統計が発表され、土曜日早朝に消費者信用残高が発表になります。
日本市場
先週の日本市場は週初から買い戻しを中心に買いが先行、大きな上昇となりました。それでも日銀の金融政策決定会合の結果発表からは買い戻しも一巡となった感じで、今度は逆にゴールデンウィーク前の手仕舞い売りなどもあって上値の重い展開になりました。
週後半は積極的な売り買いが手控えられ、下がれば買われ、上がれば売られるというような持高調整の売り買いが中心となった感じでした。
今週は2日だけの営業日、連休の谷間ということで大きな変化はなさそうです。単純に目先的な持高調整に振らされるということになりそうです。手仕舞いの売り買いが中心となると、先週末の決算発表への反応も素直な反応というよりは好決算でも材料出尽くしとなってしまうものなども多くなりそうです。
地政学リスクや仏大統領選挙への不安などを取りざたする向きもあり、少なくとも積極的にポジションを膨らませるということはなそうで、どちらかというと手仕舞い売りに押されると思います。
今週はゴールデンウィーク入りということで、月曜日に軽自動車新車販売台数や新車販売台数、火曜日にマネタリーベースが発表される以外は特に発表されるものなどはなく、株式市場なども休場となります。
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米国市場テクニカル分析
NYダウ
今週の予想レンジ:20,800ドル~21,200ドル
高値圏での保ち合いとなっています。週初に下に放れて始まるようであれば「アイランドリバーサル」となって調整となるのでしょう。逆に週初に堅調な展開になれば高値を試す動きが続くということになりそうです。
CRB指数
今週の予想レンジ:180pt~185pt
底値を探る展開になっています。RSIやストキャスティックスも底値圏にあり、今週は戻りを試す動きが期待されます。
Next: 日本市場テクニカル分析~一目均衡表の雲が上値抵抗、調整含みに
日本市場テクニカル分析
日経平均
今週の予想レンジ:18,800円~19,300円
基準線や移動平均線を抜けて一気に雲に上値を押さえられる水準まで戻しました。雲が上値となっており、遅行線が日々線に絡みながらの調整となりそうです。
日経ジャスダック平均
今週の予想レンジ:2,930円~3,020円
雲の中で堅調となりました。基準線や移動平均線を抜けて堅調ですが、雲の上限を意識して上値も重くなりそうです。
Next: 為替市場テクニカル分析~ドル円の予想レンジは110~112円
為替市場テクニカル分析
ドル円
今週の予想レンジ:110.0円~112.0円
基準線を抜けて戻りを試す動きが続いています。遅行線も日々線を抜けており、雲の水準までは戻りそうです。ただ、RSIやストキャスティックスも高値圏にあり、調整感も出てきそうです
『清水洋介の株式相場展望 -週報-』(2017年4月30日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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