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日経平均は終値15,900円割れなら要警戒~株式ペンタゴンチャート分析=川口一晃

日経平均株価は上値の重たい展開が続いている。今週はアメリカのFOMCおよび日本では日銀の金融政策決定会合が開かれる。利上げそしてマイナス金利が焦点となっており、その結果次第で大きく動く可能性はある――正五角形の黄金比率で相場を読み解く「ペンタゴンチャート」の第一人者・川口一晃氏による最新分析をお届けします。(『☆ペンタゴンチャート分析<株式編>』)

ペンタゴンチャートの見方
(1)ローソク足(値段)は各辺に沿って動いたり、各点に引き寄せられる
(2)各点が変化日になる
(3)各点に引き寄せられたもののその点に到達できなかった場合には反転する
(4)中心点の上方を通過すれば次のペンタゴンは上方か真横、下方を通過すれば真横か下方に付く
(5)時間の逆行は起きてはいけないこととされている

黄金比率で読み解く、日経平均株価、NYダウ、ナスダックの見通し

日経平均株価 下げ止まるか

日経平均株価 ペンタゴンチャート

先週のレポートでは、BCラインに注目した。BCラインが上値抵抗線になるのであれば、上値の重たい展開になると考えられたからだ。実際には、指摘通り、BCラインが上値抵抗線となり上値の重たい展開になっている。

次の注目日は9月26日前後である。
A点水準:約15,900円
B点水準:約17,500円
C点水準:約16,500円
E点水準:約16,900円

今週のポイントは、下げ止まることができるのか否かということである。

あくまでも個人的見解

C点に注目したい。先週末にC点が位置する時間帯に到達した。したがって、週明けに新しい動きが出るのか否かがポイントになるからだ。

(川口の捉え方…取扱いに注意)上値の重たい展開が続いている。今週はアメリカのFOMCおよび日本では日銀の金融政策決定会合が開かれる。利上げそしてマイナス金利が焦点となっており、その結果次第で大きく動く可能性はある。いくつかのケースを紹介しておきたいと思う。あくまでも、個人的な考え方だ。

上昇に転じた場合、E点水準を終値で超えるのか否かが一つのポイントになる。超えれば赤線水準を試すことになり堅調な展開を期待できる。逆に、E点水準を終値で超えることが出来なかった場合には、再度軟調な展開になっていく可能性が高くなろう。

下落に転じた場合、ADライン水準が下値の第1メドになる可能性がある。下げ止まれば、落ち着いた動きになっていこう。しかし、ADライン水準を終値で割り込んでいくと、下値不安が広がるので要注意だ。なお、中長期的には軟調な展開になっていくことを心配している。

値動きのポイント

上昇のエネルギーの強い相場は維持されている。上値のメドとして17,200円前後を考えている。下落エネルギーの相場に転換するポイントは赤丸水準の15,900円を終値で割り込むことである。

現在のシナリオ

下げ止まる可能性がある。C点が位置する時間帯に陽線が出現し、BCDラインを超えてきたと考えられる。また、CEラインに沿って推移していく可能性も残っているからだ。

第2シナリオ

このまま上値の重たい展開が続く可能性もある。上値抵抗線BCDラインに沿って推移している。また、下値支持線と期待されたACEラインを割り込んでも来ているからである。

なお、MACDは売りシグナル点灯から下落トレンドが鮮明になってきた。スローストキャスティックスの数値は下落が続き、30%台前半となっている。

Next: ニューヨーク・ダウ 嵐の前の静けさ~米国市場分析



ニューヨーク・ダウ 嵐の前の静けさ~米国市場分析

NYダウ ペンタゴンチャート

先週のレポートでは、BDラインに注目した。下値支持線であるBDラインを維持できるのか否かがポイントになったからだ。実際には、乱高下を繰り返しながらBDラインに絡んだ動きを見せている。

次の注目日は9月28日前後である。
A点水準:約17,000ドル
B点水準:約18,100ドル
C点水準:約18,800ドル

今週のポイントは、下げ止まりから落ち着いた動きになるのか否かということである。

あくまでも個人的見解

BDラインに注目したい。先週に引き続き、BDラインがポイントになる。すなわち、BDライン水準から下放れてしまうと、下値不安が広がり軟調な展開に入っていく可能性があるからだ。

(川口の捉え方…取扱いに注意)嵐の前の静けさ、という表現が適切なのではないかと思う。ダブルトップないしはトリプルトップを形成したとみるならば、そのネックラインを割り込み、戻すことが出来ていない。そして、一番気になるのはこの1週間のローソク足の長さである。実体部分が長い、すなわち日々の値動きが大きくなっている。イギリスのEU離脱の時とは違い、陽線と陰線が交互に出現している。こうした動きはブラックマンデーの直前にも見られた値動きでからである。したがって、FOMCなどの結果に注意をしながら、慎重な対応を心掛けたい。注意するポイントは、直近の安値(約17,990ドル)を終値で割り込むのか否かである。もちろん、杞憂に終わることを願いたい。

値動きのポイント

上昇エネルギーの強い相場は維持されている。上値の第1メドとしては18,500ドル前後を考えたい。上昇エネルギーの強い相場が終焉するポイントは赤丸水準の17,800ドルを終値で割り込むことである

現在のシナリオ

下げ止まりから落ち着いた動きになる可能性はある。BDラインに絡みながら推移をしている。下値支持線ADラインが控えている。そして、先週の変化日以降、下げ止まっているからである。

第2シナリオ

上値の重たい展開が続く可能性がある。上値抵抗線であるCDラインが控えている。また、ダブルトップのネックラインを割り込んでしまっているからである。

なお、MACDは下落トレンドが続いている。スローストキャスティックスの数値は売られ過ぎの10%台前半で横這いになってきた。

Next: ナスダック 下げ止まったのか~米国市場分析



ナスダック 下げ止まったのか~米国市場分析

ナスダック ペンタゴンチャート

先週のレポートでは、B点に注目した。B点が位置する時間帯が変化日となり下げ止まることが出来るのか否かがポイントになったからだ。実際には、B点が位置する時間帯より反発に転じ、上値抵抗線ADラインおよびAEラインを超えて真上のペンタゴンに戻った。

次の注目日は9月19日前後である。

今週のポイントは、下げ止まったのか否かということである。

あくまでも個人的見解

AEラインに注目したい。先週末に超えてきたAEラインがこのまま下値支持線として維持されるのであれば、下げ止まりから落ち着いた動きになっていくことが期待されるからだ。

値動きのポイント

上昇エネルギーの強い相場は維持されている。上値のメドは5300ポイント前後を考えたい。上昇エネルギーの強い相場が転換するポイントは赤丸水準の4975ポイントを終値で割り込むことである。

現在のシナリオ

底堅い動きが続く可能性がある。上述したように、AEラインが下値支持線になり、上方のペンタゴン内で推移をしている。B点が位置する時間帯より上昇に転じているからである。

第2シナリオ

上値の重たい展開になっていく可能性も残っている。上値抵抗線AFラインが控えている。週明けにC点が位置する時間帯を通過することで流れが変わる可能性があるからだ。

なお、MACDは下落トレンドが続いているのだが、MACD自体は上昇に転じた。スローストキャスティックスの数値は下落が続いていたのだが、30%台前半で下げ止まり、上昇に転じた。

Next: 村田製作所<6981>、戻り高値を窺うか~今週の個別銘柄分析



村田製作所<6981>、戻り高値を窺うか~今週の個別銘柄分析

村田製作所<6981> ペンタゴンチャート

村田の株価を見ていると、p点やq点のようにペンタゴンの各交点すなわち変化日で流れが変わることが多い。直近では、ほぼB点が位置する時間帯で戻り高値を示現した後は下値支持線ADラインを割り込み、真下のペンタゴンに戻ってきている。

次の注目日は9月22日前後である。

今週のポイントは、戻り高値を窺う動きになるのか否かということである。

あくまでも個人的見解

ADラインに注目したい。上値抵抗線であるADラインを超えることが出来ないと戻り高値を窺う動きにはなれず、上値が重たくなっていくことが考えられるからだ。

値動きのポイント

反発上昇のエネルギーの強い相場が続いている。上値のメドとして14500円前後を考えている。下落エネルギーの相場に転換するポイントは赤丸水準の12300円を終値で割り込むことである。

現在のシナリオ

堅調な展開が続く可能性はある。下値支持線BCラインの上方で下げ止まっている。また、上値抵抗線ACラインを上抜けてきた。そして、先週通過した変化日で下げ止まっているからである。

第2シナリオ

上値の重たい展開になっていく可能性も残っている。週央にC点が位置するペンタゴンのど真ん中の時間帯を通過すると同時に、上値抵抗線ADラインが控えているからである。

なお、MACDは下落トレンド続いているのだが、MACD自体は上昇に転じた。スローストキャスティックスの数値は20%を割り込み売られ過ぎ状態に入ったと同時に下げ止まってきた。


※本記事は『☆ペンタゴンチャート分析<株式編>』(2016年9月18日号)の一部抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

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☆ペンタゴンチャート分析<株式編>』(2016年9月18日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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