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ドル円は上値重く、98円ミドルが下値メドに~各通貨ペア・ペンタゴンチャート分析=川口一晃

米ドル/円は下落エネルギーの強い相場が続いている。下値のメドは98円50銭前後を考えたい。なお、上昇エネルギーの強い相場への転換のポイントは赤丸水準の104円50銭を終値で超えることである――正五角形の黄金比率で相場を読み解く「ペンタゴンチャート」の第一人者・川口一晃氏による最新の各通貨ペア分析をお届けします。(☆ペンタゴンチャート分析<為替編>

※本記事は『☆ペンタゴンチャート分析<為替編>』(2016年10月2日号)の一部抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

ペンタゴンチャートの見方
(1)ローソク足(値段)は各辺に沿って動いたり、各点に引き寄せられる
(2)各点が変化日になる
(3)各点に引き寄せられたもののその点に到達できなかった場合には反転する
(4)中心点の上方を通過すれば次のペンタゴンは上方か真横、下方を通過すれば真横か下方に付く
(5)時間の逆行は起きてはいけないこととされている

米ドル、ユーロ、豪ドル、ポンド 各通貨ペアチャート分析

米ドル/円(USD/JPY)反発上昇へつながるか

先週のレポートでは、ABラインに注目した。右肩上がりのABラインに沿って推移することが出来れば、堅調な展開につながっていくことが期待されたからだ。実際には、週初こそABラインを割り込み下値を試す動きが見られたのだが、週央より値を上げABラインを意識した動きになっている。次の注目日は10月7日前後である。

A点水準:約98円50銭
B点水準:約106円

今週のポイントは、このまま反発上昇が続くのか否かということである。

あくまでも個人的見解

ABラインに注目したい。先週に引き続き、ABラインに注目したい。反発上昇が続くのであれば、ABラインを意識した動きが続くことが考えられるからだ。

(川口の捉え方…取扱いに注意)先週のレポートで週初に100円を割り込む可能性は残っている、と紹介した。実際には、100円08銭まで進んだものの、100円を割り込まずに反発に転じた。しかし、ドル高円安の材料が出ても、その動きは長続きをせずに、上ヒゲの長いローソク足が続いている。したがって、潜在的ドル安円高のエネルギーは残っている、と考えたい。

値動きのポイント

下落エネルギーの強い相場が続いている。下値のメドは98円50銭前後を考えたい。なお、上昇エネルギーの強い相場への転換のポイントは赤丸水準の104円50銭を終値で超えることである。

現在のシナリオ

上値の重たい展開が続くと考えられる。下値支持線と期待されたABラインを割り込み、
その下方で推移している。上述したように、上ヒゲの長いローソク足が頻発しているからである。

第2シナリオ

反発上昇の動きが鮮明になっていく可能性も残っている。下値支持線ACラインが控えている。また、A点を通過以降、下げ止まりつつある。そして、p点水準が下値の節目になっているからである。

なお、MACDは買いシグナル点灯寸前となっている。スローストキャスティックスの数値は売られ過ぎ状態にあるものの上向き始めた。

ユーロ/米ドル(EUR/USD)もち合いが続く

先週のレポートでは、ACラインに注目した。上値抵抗線であるACラインを超えることが出来れば、堅調な展開へとつながる可能性があるからだ。実際には、ACラインを超えることは出来ず、上値の重たい展開が続いている。次の注目日は10月7日前後である。

A点水準:約1.125ドル
B点水準:約1.17ドル

今週のポイントは、もち合いは続くのかということである。

あくまでも個人的見解

ACラインに注目したい。上値抵抗線であるACラインを超えることが出来ない限り、上値の重たい展開が続くことになるからだ。

値動きのポイント

下落エネルギーの強い相場が続いている。下値のメドは1.15ドル前後を考えたい。なお、上昇エネルギーの強い相場に転換するのは赤丸水準の1.135ドルを終値で超えることである。

現在のシナリオ

上値の重たい展開が続く可能性がある。上値抵抗線であるACラインの下方を推移している。先週の注目日以降も横這いが続いているからである。

第2シナリオ

堅調な展開になる可能性も残っている。ACラインから下放れることなく推移していることに加え、先週末にかけて下ヒゲの長いローソク足が出現しているからである。

なお、MACDはMACD自体もシグナルも重なり横這いとなっている。すなわち、明確なトレンドが確認できない状態である。スローストキャスティックスの数値は緩やかな上昇が続いており、50%を超えてきた。

Next: ユーロ/円、下値メドは110円 | 豪ドル/円、下値の第1メドは75円



ユーロ/円(EUR/JPY)節目に挑戦か

先週のレポートでは、BCラインに注目した。下値支持線BCラインを維持することで、下げ止まりから落ち着いた動きになっていくことが期待されたからだ。実際には、ACラインを下値支持線としながら推移し、先週末には節目の水準に接近した。次の注目日は10月5日前後である。

A点水準:約115円
B点水準:約110円

今週のポイントは、節目を超えていくことが出来るのか否かということである。

あくまでも個人的見解

BCラインに注目した。このままBCラインを維持しながら推移をすることが出来るのであれば、節目を超えて堅調な展開へ移行していくことになるからだ。

値動きのポイント

下落エネルギーの強い相場に転換した。下値のメドとして110円前後を考えたい。上昇エネルギーの強い相場になるには赤丸水準の114円50銭を終値で超えることである。

現在のシナリオ

上値の重たい展開が続く可能性がある。上値抵抗線ACラインが控えている。また、B点が位置するペンタゴンのど真ん中の時間帯より軟調な展開が鮮明になってきている。そして、週明けに変化日を迎えるからである。

第2シナリオ

節目を超えて堅調な展開になっていく可能性も残っている。下値支持線BCラインを維持しながら推移をしている。先週通過した変化日以降、陽線が続いているからである。

なお、MACDは買いシグナル点灯寸前となっている。スローストキャスティックスの数値は売られ過ぎ状態より上昇に転じ20%台を回復した。

豪ドル/円(AUD/JPY)三角もち合い形成か

先週のレポートでは、BDラインに注目した。BDラインが下値支持線となることで、下げ止まりから落ち着いた動きになっていくことが期待されたからだ。実際には、BDラインを割り込むことなく、底堅く推移し、先週末にはADラインを超えてきた。次の注目日は10月5日前後である。

A点水準:約84円50銭
B点水準:約76円50銭

今週のポイントは、堅調な展開になっていくことができるのか否かということである。

あくまでも個人的見解

D点に注目したい。週央にD点が位置する時間帯を通過する。D点の上方を通過するのか、それともD点の下方を通過するのかによって、ペンタゴンの位置が変わってくるからだ。

(川口の捉え方…取扱いに注意)三角もち合いを形成している可能性がある。このような形は教科書では「下降型」とされているが、下降する確率が高いわけではない。実践の場では上昇しているケースもある。上昇するのであれば、q点水準、すなわち79円を終値で超えることが条件となろう。その場合、p点を試す動きになっていこう。逆に、BDラインを終値で割り込んでくると下放れていくことになろう。

値動きのポイント

下落エネルギーの強い相場が続いている。下値の第1メドは75円前後を考えたい。なお、上昇エネルギーの強い相場への転換のポイントは赤丸水準の79円を終値で超えていくことである。

現在のシナリオ

上値の重たい展開になっていく可能性がある。上値抵抗線CDラインが控えている。また、ADラインに絡みながら推移する可能性も残っているからだ。

第2シナリオ

堅調な展開につながる可能性もある。下値支持線BDラインから上放れてきた感もある。C点が位置する時間帯以降より値を上げてきている。そして、終値で上値抵抗線ADラインを超えてきているからである。

なお、MACDは買いシグナルが点灯し、上昇トレンドに移行したことを示唆している。スローストキャスティックスの数値は緩やかながらも上昇が続き、30%台を回復した。

Next: ポンド/円、下値の第1メドは128円 | 南アフリカランド/円



ポンド/円(GBP/JPY)下げ止まったのか

先週のレポートでは、A点に注目した。A点を通過することで下げ止まることが出来るのか、それとも下落に加速がつくのかがポイントになったからだ。実際には、A点以降、下げ止まりから少し落ち着いた動きになっている。次の注目日は10月5日前後である。

A点水準:約130円50銭

今週のポイントは、下げ止まったのか否かということである。

あくまでも個人的見解

ADラインに注目したい。下値支持線ADラインを維持することが出来るのであれば、少なくとも下げ止まりから落ち着いた動きになっていくことが期待されるからだ。

値動きのポイント

下落エネルギーの強い相場が続いている。下値の第1メドは赤線水準の128円前後を考えたい。なお、上昇エネルギーの強い相場に転換するには赤丸水準の135円を終値で超えることだ。

現在のシナリオ

上値の重たい展開が続く可能性は残っている。上値抵抗線AEラインが控えている。また、上ヒゲの長い小さなローソク足が出現しているからである。

第2シナリオ

下げ止まりから落ち着いた動きになっていく可能性はある。A点が位置する時間帯以降、下げ止まりから横這いに推移をしている。上値抵抗線ACラインを超えて右上に新しいペンタゴンが描き足されている。そして、下値支持線ADラインを維持しているからである。

なお、MACDは下げ止まりから横這いになってきた。スローストキャスティックスの数値は売られ過ぎ状態で推移しているのだが、下げ止まりから上向き始めた。

今週のペンタゴン(南アフリカランド/円)


※本記事は『☆ペンタゴンチャート分析<為替編>』(2016年10月2日号)の一部抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

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